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松岡修造「ボルグ/マッケンロー」を絶賛「覚悟して観ろ」、テニス芸人にはダメ出し

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松岡修造

「ボルグ/マッケンロー 氷の男と炎の男」の公開直前イベントが本日8月19日に東京・神楽座で行われ、松岡修造が出席した。

本作は冷静沈着な“氷の男”ビヨン・ボルグと悪童と称された“炎の男”ジョン・マッケンローが熱闘を繰り広げた、1980年のウィンブルドン決勝戦を映画化した作品。スベリル・グドナソンがボルグ、シャイア・ラブーフがマッケンローを演じている。「アルマジロ」のヤヌス・メッツが監督を務めた。

松岡は「ボルグとマッケンロー。もう超スーパースターです!」とイベント冒頭から元気はつらつ。劇中で描かれる時代について「当時はテニスブーム。彼らのファッションが日本でも流行ってたんです。でもボルグのはFILAだからすごく高かった。それで偽物を香港まで買いに行ったり。ラケットのカバーを財布代わりにしたり。それが1つのステータスでした」と証言する。さらに「ウォームアップのとき、マッケンローはズボンを靴下に入れるんです。これ(映画に)出てきますよー」と少年のような笑顔で話す。

実際にマッケンローと、1988年のジャパンオープンで対戦している松岡。「有明のセンターコートですよ。僕は、マッケンローは“すべて計算をしている人”だと思ってた。ラケットを投げたり、審判に文句を言ったり。ただこの映画を観るとコントロールではなかったんだとよくわかる。彼がどれだけ心を病んでいたか。でもその状況を誰が救ったか? それがボルグだったんです。このあたりが映画でうまく描かれてます」と2人の関係性に焦点を当てた本作を称賛した。

続いて悪童と称されたマッケンローの素行が明かされる場面も。松岡は「俺めちゃくちゃ(テニス)うまかったの」とおどけながら対戦時を述懐。「『いい試合してるーっ!』ってウキウキしてた。そしたらチェンジコートで彼の後ろを通ったとき、ジャンピングアタックしてきた。もうショックですよ。でも一方で、世界一の選手が俺にアタックしてきた。俺も世界のトッププレイヤーに仲間入りできたと力を与えてくれたんです」とエピソードを披露した。

ボルグとマッケンローの感じた重圧が、3時間55分に及んだ名勝負とともに描かれる本作。松岡は「錦織圭がいる世界ですよ。彼らがどれだけのプレッシャーで戦っているか。それがよくわかる。ロッカールームにセンターコートの雰囲気。『がんばれ、圭』なんて言えないよ。心の底から一緒に戦おうという気持ちにならないと」とコメント。そして「この映画を一番観てほしいのも錦織圭選手。彼にももちろんいろんな重圧があります。しかし2人と自分を比べたら、まだまだと捉えるんじゃないか。だからこそメンタルを強くしようと。(ロジャー・)フェデラーや(ラファエル・)ナダルといった選手の心の中にまで入って、世界と戦おうと思えるかも知れない」と言及した。

イベントには、テニス芸人・バモス!わたなべも出席。彼の悩み相談を松岡が引き受けるという段取りだったが、松岡の無茶振りでネタを披露することに。テニス審判、ボルグ、マッケンローと計3つのモノマネをするも、松岡からは「この映画を観て自分をもっと追い込んだほうがいい。バモスは変われると思う」と厳しいアドバイスが送られた。最後に松岡が「この映画は覚悟して観ろ! 笑いながら観るもんじゃない。音楽、光、カメラワーク、演技。すべてが深いです。観ていく中で心に訴えかけるものがある。1人ひとり自分はどんな男なのか、どんな女なのか、どんな人間なのか考えながら観てほしい」と熱弁し、イベントは幕を閉じた。

「ボルグ/マッケンロー 氷の男と炎の男」は8月31日より東京・TOHOシネマズ 日比谷ほか全国で順次ロードショー。

(c) AB Svensk Filmindustri 2017