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GENERATIONS 片寄涼太、グループでもソロでも大活躍 歌、パフォーマンス、演技……多方面で輝く魅力を分析

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片寄涼太(GENERATIONS from EXILE TRIBE)「Possible」

 GENERATIONS from EXILE TRIBE(以下、GENERATIONS)のボーカルである片寄涼太。1月7日には自身も出演するドラマ『貴族誕生-PRINCE OF LEGEND-』&映画『貴族降臨-PRINCE OF LEGEND-』の主題歌でもあり、ソロ名義で初の楽曲となる「Possible」を発表した。2019年はGENERATIONSとして『第70回NHK紅白歌合戦』(NHK総合/以下、紅白歌合戦)に初出場し、個人としては注目度の高かったドラマ『3年A組 -今から皆さんは、人質です-』(日本テレビ系/以下、3年A組)の出演や、橋本環奈との共演作『午前0時、キスしに来てよ』で主演を務めるなど、歌と演技どちらでも活躍を見せてきた片寄涼太。本稿では、彼の魅力について改めて分析していきたい。

 片寄は1994年生まれで現在25歳。身長183cmという長身と小顔且つ整った顔立ちで、「王子」とも呼ばれる。また祖父と父が音楽教師であり自身もピアノを習っていたという経験から、芝居やパフォーマンスの一環でピアノの弾き語りを披露するなど器用な一面も持つ。芸能界デビューのきっかけは2010年の三代目 J Soul Brothers from EXILE TRIBEのボーカルを決める『VOCAL BATTLE AUDITION 2』でファイナリストに選ばれたことだ。元々、EXILEの大ファンだったという片寄。その後、EXPGで特待生としてレッスンを重ね、2011年にGENERATIONSのメンバーに選抜されてからは、甘い歌声を持つボーカルとしてだけではなく、EXILE史上初“踊れるボーカル”としてもう1人のボーカル数原龍友とGENERATIONSに貢献してきた。

 個人としてドラマや映画といった芝居での露出が目立つ分、GENERATIONSのメンバーとしてはまた違った印象を与えている。ベビーフェイスとも言われている片寄は、デビュー当初その可愛らしさとパフォーマンス力の高さとのギャップで注目を集めていたが、最近では別の側面も見せている。昨年の『紅白歌合戦』でも歌唱した「EXPerience Greatness」ではメンバーそれぞれが爽やかなイメージを表現している中、片寄のクールさが個性として際立っていた。また応援ソングとして親しまれている同曲は、数原が持ち前の逞しさで引っ張っている印象であるのに対し、片寄は寄り添って背中を押してくれるかのような優しさがある。こうしたグループとしてのバランスが個人の魅力をより惹き出しているように感じた。

 また片寄は、『PRINCE OF LEGEND』シリーズの挿入歌として80年代の洋楽ヒット曲をカバーしている。「PSYCHIC MAGIC」のカバーでは、原曲を歌うG.I. ORANGEバージョンを現代風でよりクールにアレンジしている。『PRINCE OF LEGEND』の世界観を演出するのにふさわしいメルヘンな雰囲気も、片寄の甘いボーカルだからこそ生み出すことに成功していると言える。

 新曲「Possible」は向井太一と☆Taku Takahashi(m-flo)のプロデュースで片寄の甘い歌声がいわゆる“EXILE TRIBEらしさ”とは一味違う雰囲気で演出されている。シティポップに寄せた音作りかつ等身大なラブソングである同曲を見事に歌い上げ、成熟された魅力も感じられた。同曲は映画の主題歌ながらも片寄自身のアーティスト性をより広げる挑戦的な1曲だ。

片寄涼太「Possible」

 演技にも定評がある片寄。2014年に放送されていたドラマ『GTO』(フジテレビ系)では生徒役で出演し、演技初挑戦ながら存在感を示すことに成功。結果として個人の名前やGENERATIONSの名前が知れ渡る大きなきっかけの一つとなった。映画初出演となった『兄に愛されすぎて困ってます』では主人公の兄役を演じ、俳優として本格的にブレイク。映画『PRINCE OF LEGEND』ではセレブな高校生役を演じて王子様キャラを発揮し、話題のドラマ『3年A組』では甲斐隼人役を演じた。『3年A組』ではクラスの中心的存在として正義感の強い役柄も見事に演じきった上、持ち前のダンススキルから「3年A組朝礼体操」も華麗に踊るなど「3年A組」ブームの中心として注目を集めた。昨年末に公開された映画『午前0時、キスしに来てよ』では国民的スーパースター・綾瀬楓役を演じるなど、若手俳優としての人気も確実に上昇していると言えるだろう。

 片寄は「意外と男らしい」と他のメンバーから言われており、その中性的なビジュアルとは反対にEXILEらしさの感じられる力強さを内に秘めているようだ。いろんなジャンルの音楽に取り組んだり、昨年は劇場アニメ『きみと、波にのれたら』で声優としても主演を務めるなど歌だけではない様々なエンターテインメントで結果を残すそのポテンシャルの高さはLDHの中でも目を見張るものがある。昨今ではGENERATIONSとしても個人としても目覚ましい活躍をみせている片寄が、自身の個性を持ちつづけたまま常に存在感をみせ、着実にアーティストとして成長していく姿を見守っていきたい。

■momotoxic
ブロガー。自称”楽曲派”。Twitter:@momotoxic1006