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上白石萌音×佐藤健『恋はつづくよどこまでも』対談後編 素で照れ合う“七瀬の妄想シーン”秘話

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リアルサウンド

 上白石萌音と佐藤健が同名少女漫画を実写化する火曜ドラマ『恋はつづくよどこまでも』(TBS系)。第2話では上白石演じる七瀬が、正式に循環器内科に配属され、“天堂担”に任命。相変わらず当たりの強い天堂だが、ネットの反応を見ると、七瀬の妄想シーンで天堂が放つ甘いセリフに視聴者も続々とノックアウトされているようだ。

 リアルサウンド映画部では、上白石と佐藤に対談インタビューを行い、2週にわたってお届け。後編では、役作りの裏側、互いに影響を受けているという共演者とのコミュニケーションについて明かしてくれた。(編集部)

【写真】魔王化した佐藤健

■上白石「私が追いつかなきゃいけない」

――上白石さん演じる七瀬の魅力はどこにあると思いますか?

上白石萌音(以下、上白石):一生懸命な人ってキラキラしてるけど、七瀬はその最たる例。こんな風に何事にも一生懸命、常に100%でできたら素敵だなと思うので、演じる上で私も100%でやらなきゃなって。どこを取っても魅力的な子なので、私が追いつかなきゃいけないと思っています。

佐藤健(以下、佐藤):可愛いですよね。見ていておもしろいというか、愛おしいなと思える子です。

――天堂先生はストイックだけど、患者さんと話す時はにこやか。そのギャップが魅力だと思いますが、どう捉えて演じている?

佐藤:まだ迷っていて、フワフワしてます。(ツンとデレを)そんな分ける!? って。患者に対する笑顔はビジネススマイルなのかなと思っちゃうくらい(笑)。

――そういった演技に対する迷いは、これまでにもあった?

佐藤:当然ありましたね。毎回、これでいいのかなと思いながらやっています。特に今回は漫画原作なので、リアルな人間に落とし込む必要はありつつ、人間ではないキャラクターを演じなくてはいけないので、迷っているところもありますね。

――では、佐藤さんから見た上白石さんは?

佐藤:すごい照れてます。僕も照れるんですけど、素で照れる時のアウトプットの仕方がかわいいですね。芝居なのかもしれないですけど……。

上白石:芝居です。ふふふ(笑)。

佐藤:だとしたら、カットがかかった直後の芝居が一番うまいよ。一番照れてる(笑)。

上白石:身に覚えはないですが、反省します(笑)。

――七瀬の妄想シーンは、とくに照れてしまいそうですね。

佐藤:ベッドに寝ている天堂が、七瀬に「おいで」と言う場面があって。ピトッてくっついて寝るシーンなんですけど、彼女がテンパりすぎて頭からベッドに入ってくるっていう。

上白石:(顔を赤らめ大爆笑)

佐藤:そのまま「頭突きしちゃった。すみません!」と帰っていく謎行動がありました(笑)。

上白石:ふだん怒られているシーンとのギャップがすごいんですよ。だから「次の妄想シーンはいつですか?」って聞きたくなるくらい楽しんでいます。

――撮影のご褒美ですね(笑)。役作りについても聞かせてください。

佐藤:この作品にとって、どういうアプローチの仕方がベストなんだろうと都度考えています。今回はシンプルで、どうやって天堂を魅力的に見せるか。どうしたら視聴者の方に好きになってもらえるだろうっていうことを念頭に置いてやっています。

上白石:私は知り合いの看護師さんに話を聞いたり、本を読んだりして、純粋に看護師への憧れを強めました。あとは、何はともあれ天堂先生ファーストみたいな(笑)。七瀬の頭はきっと“天堂先生”と“ナース”でいっぱいなので、私もそうなりたいなと思っています。

■佐藤「できるかできないかの違いのほうが大きい」

――現場では、共演者さんたちへの気配りなど佐藤さんから刺激を受けることもあるのでは?

上白石:刺激だらけです。

佐藤:共演者たちに気を遣わなすぎることに、刺激を受けるでしょ? こんなにコミュニケーションとらない役者もいるんだって(笑)。

上白石:いや逆ですよ! 寡黙なイメージがあったけど、しゃべってくださって嬉しいです。

――佐藤さんは、共演者とのコミュニケーションについてどう考えている?

佐藤:無理しないってことかな。コミュニケーションを取らなきゃいけないとも思わないし、取らないほうがいいとも思わない。自然体でいるんですよ。だから、彼女と話したいなと思えば話すだけです。

上白石:ありがとうございます。たしかに、これだけ力を抜いて溶け込むように現場にいて良いんだと、隣にいながら学んでいます。こういう風に現場にいられたら素敵だなって。

――他のキャストさんを含め、現場の雰囲気も良さそうですね。

上白石:総合病院が舞台なので、ゲストがいらっしゃるたびに新しい風をいただいているような気がしています。基本的にはその時々で、ムード-メーカーになるような明るい方が必ずいて、昴生さん、山本耕史さん、香里奈さんたちが華やかにしてくださいます。私は真ん中で盛り上げることが苦手なので、もうちょっと頑張らなきゃいけないのかなと思うんですけど……。

――でも、佐藤さんから無理しないというお話もありましたし(笑)。

上白石:あ、そうですよね!

佐藤:(笑)。

――いち視聴者としては、佐藤さんが再び少女漫画原作に出演することへの喜びを感じていますが、撮影に臨む姿勢に若い頃との違いはありますか?

佐藤:純粋に見えているものが違うし、当時よりはいいパフォーマンスができるかなと思います。普通の人が観ても、観られる作品にしたいんですよ。マニアックにしすぎないというか。一部の少女漫画原作が好きな方はキャーキャーするけど、一般の方が見ると寒い、見れない、みたいな作品にはしたくない。たとえば少女漫画に慣れていない男性が観ても、おもしろいと思ってもらえるものを目指しています。

――そこは、以前と違う感覚?

佐藤:若い頃も目指してはいたんだろうけど、なかなか難しかったりするんですよね。もちろん今も難しいけど、姿勢が違うというよりは、できるかできないかの違いのほうが大きいかもしれないですね。

――上白石さんは、そんな佐藤さんの相手役。世の女性たちからの目もありますし、プレッシャーを感じるのかなと。

上白石:プレッシャーはありますし、ビクビクしています(笑)。でも、(自分の顔を指さして)ココにスポッとご自身を当てはめてリアルにキュンとしてもらえるように、温度感そのままでお届けできたらなと思っています。とはいえ観ていただくのは緊張するし、ソワソワしていますね。

――そうですよね(笑)。では、やっぱり“佐藤健”のここがスゴイと感じたところは?

上白石:弱点がないです!

佐藤:……毛虫が苦手です(笑)。

上白石:あとは、エタノール(アルコール)にちょっと弱いっていう。

佐藤:肌が弱いのね。すぐ赤くなっちゃう(笑)。

上白石:でも、そういう小さい弱点を見つけるとすごく嬉しくなるんです。人間だ! って(笑)。

――では、佐藤さんから見た“上白石萌音”のスゴイところは?

佐藤:一緒に取材をしていて、同世代の中で誰よりもしっかりしてるんじゃないかと思いますね。人間力がある。育ちがいいんだろうなと想像しているんですけど、お姉ちゃんだからか萌歌ともちょっと違うんですよ。でも、そこは安心しますし、すごくラクです。頼りにしているので、作品を背負って引き続き進んでいってもらいたいなと思っています。

上白石:ありがとうございます。頑張ります!

(取材・文=nakmura omame)