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森山未來、北村匠海、勝地涼がリングで対決 武正晴監督『アンダードッグ』

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CINRA.NET

映画『アンダードッグ』が今冬に劇場公開、AbemaTVプレミアム会員向けに配信される。

AbemaTVと東映ビデオが共同製作する同作は、ボクシング界では「咬ませ犬」を意味する「アンダードッグ」として踏み台にされながらも這い上がろうともがく崖っぷちのプロボクサー末永晃の姿を描いた作品。『百円の恋』『全裸監督』などの武正晴が監督を務め、『百円の恋』で『日本アカデミー賞』最優秀脚本賞を受賞した足立紳が脚本を手掛ける。

末永晃役に森山未來、児童養護施設で育った若手ボクサー大村龍太役に北村匠海、テレビ番組の企画でボクシングに挑戦する鳴かず飛ばずの芸人ボクサー宮木瞬役に勝地涼がキャスティング。森山は撮影が始まる半年以上前から本格的なボクシングの練習を開始し、武正晴監督が「もはやプロボクサーにしか見えない」と語るほど鍛え上げているという。

森山未來のコメント

リングに倒れたまま、そこを降りることも立ち向かうこともできず、身動きのとれない男。
意識はあるのに動けない。
満たされない心だけがふらふらとさまよう。
それでもいつかは立ち上がらなければならない。
負けを自覚して、そこから前に進む道もあるのだと思います。
お楽しみに。

北村匠海のコメント

出演が決まった時は確実に自分への挑戦状だと思い、そのリングに上がらない訳がないと気持ちが熱くなりました。
龍太は何かを背負い、抱えているけど誰かの為に強い拳を前に突き出せる男。
共にぶつかり共に立ち上がり共に成長出来たらいいなと思います。
武監督のもと素晴らしいキャストの皆様と同じ時間を過ごせることがとても楽しみです。

勝地涼のコメント

台本を読ませて頂いた時、登場人物の男達のそれぞれの生き様に惹かれるものを感じました。決してクリーンでもなく、良い人でもない男達が描かれているのですが、その泥臭さ、人間臭い生き方が格好いいと思えました。
挫折を味わいながら、人はどんな人生を選択していくのか?
作品を通して、色々なメッセージを受け取ってもらえるはずです。
自分が演じる宮木については、“何者かになりたい”という想いを捨てきれずにいる男という印象です。
芸人として才能がないことを分かっている男が、ボクシングと出会い、芸人としてどう輝くのかという所を大事に演じていきたいです。
どんな作品になるのか、楽しみにしていてください。

武正晴監督のコメント

拙作「百円の恋」から6年。観ていただいた皆様のおかげで、再びボクシング映画に挑む機会を与えていただいたことに感謝します。
ボクシングになぜ魅せられてしまうのか。1ラウンド3分、1時間にも満たない試合に魅了されてしまうのは、リング上に人生の縮図を垣間見せられる刹那があるからだと考える。憎くもない相手と殴り合う因果のボクサー達にとって、リングという領域は勝敗を超えた何かを掴み取れる場所だと考える。
この非情の世界には「噛ませ犬」と呼ばれるボクサー達が存在する。対戦相手からも観客からも敗北を期待されているボクサーだ。初めから負けるつもりでリングに上がるボクサーは一人としていないはずだ。人生も同じだ。
そんな「噛ませ犬」と揶揄されるロートルボクサーが本作の主人公だ。5時間に渡るシナリオを、足立紳さんが1人で書き上げてくれた。必然的にこの素晴らしいシナリオに、素晴らしいスタッフ、キャスト、才能達が集結してくれた。主人公のロートルボクサ
ー役の森山未來さんを筆頭に、ボクサー役の北村匠海さん、勝地涼さんの献身的なトレーニング姿は我々スタッフの力となり、作品の推進力となっている。彼ら3人のボクサーを取り巻く人間模様を描くべく素晴らしいキャスト達が集結してくれた。
タイトル「アンダードッグ」が「負け犬」という意味ではなく、人間の持つ底力、人間力の可能性を知らしめるタイトルへと変貌する作品に仕上げることが、自分の本懐であり、使命だと考えている。