柄本佑が番組収録に参加、好きな青春映画や監督作語る「撮りたいのはお祭り」
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日本映画専門チャンネルにて8月24日から放送される「『きみの鳥はうたえる』特別番組 ―柄本佑、石橋静河、染谷将太、そして三宅唱―」。映画ナタリーでは、柄本佑が参加した同番組の収録現場の様子をレポートする。
「『きみの鳥はうたえる』特別番組 ―柄本佑、石橋静河、染谷将太、そして三宅唱―」は、「きみの鳥はうたえる」に出演した3人の俳優・柄本、石橋静河、染谷将太と監督の三宅唱に迫るオリジナル番組で、彼らがどんな思いで映画を作り、どんな日々を送り、何を感じていたのかがそれぞれの口から語られていく。
「きみの鳥はうたえる」の劇中にビリヤード場が登場することから、柄本パートの収録は7月の真夏日に東京のビリヤード場で行われた。柄本が刈りたての丸刈り姿で現れると、スタッフたちから「チャン・チェンみたい」「台湾映画に出てきそう」という声がかかる。柄本は照れくさそうに笑うと、まずはビリヤードをスタート。「緊張するなあ」と言いながらキューを持った柄本は、ビリヤード台に半身を乗せ、片目をつぶって狙いを定めながらプレイしていく。映画のプロデューサー・松井宏に「姿勢がいい」と褒められると「『ハスラー』観てるもん」と往年のビリヤード映画のタイトルを挙げ、2人は続編「ハスラー2」や主演を務めたポール・ニューマンの話で映画談義に花を咲かせる。そのあとは、ダーツをする様子やバーカウンターで原作を朗読するさまなどが収録され、カメラの前で共演者の話や撮影の裏側を愛情たっぷりに語っていった。
柄本は収録後、合同取材に参加。好きな青春映画を尋ねられると、相米慎二の「ションベン・ライダー」を挙げ、「面白い映画って青春映画だということに気付いた作品。少年たちがボールを投げ合ってるシーンで、すごく引いて撮ってるから顔は見えないのにこんな表情をしてるんだなとセリフでわかる。映ってなくても顔が見えてくるのがすごいなって思いました。現場も含めて青春している映画が好きです」と興奮気味に説明する。
日本映画専門チャンネルでは8月24日から「9.1『きみの鳥はうたえる』公開記念 監督・三宅唱と3人の俳優たち」と題して、三宅の監督作3本のほか、染谷の監督作「シミラー バット ディファレント」や柄本の監督作「ムーンライト下落合」も放送する。
劇団東京乾電池の座付き作家・加藤一浩の戯曲を映画化した短編「ムーンライト下落合」について柄本は「脚本がめちゃくちゃ面白かったから映画にしたいと思った」と述懐し、「加瀬亮さんと宇野祥平さんに出演してほしかったから、お二人がダメだったらどうしようかなと思ってた。まずは2人に脚本を楽しんでもらう必要があったので、目の前で読んでもらったんですが、非常に楽しんでくれて。それが一番うれしかったですね」と明かす。そして、6畳間のアパートが舞台の本作の撮影を「撮影は四宮(秀俊)さんに協力してもらって照明もやってもらいました。僕は芝居を見るのでいっぱいですね。楽しかったけど苦労をかけたし、本番中笑っちゃって『監督、カメラが揺れます』って何度か言われました」と笑顔で振り返る。さらに助監督で参加した三宅の感想について尋ねると「面白いって言ってくれましたが、観てもらうのは緊張しますね」とはにかんだ。
これからも映画を撮る予定はあるかという質問を受けた柄本は「撮ってみたい気持ちはありつつ、名画座で傑作を観ては自分には無理だなという絶望を繰り返してるんです。昨日も『浪花の恋の物語』を観て内田吐夢、たまらんな……と」と心中を述べ、「お祭りが撮りたいなというのはあります。僕の中では『ムーンライト下落合』のラストシーンもお祭りとして撮っている。映画には劇的瞬間があるし、映画はお祭りなんじゃないかなと思うんです。映画作りも含めて1個の祭りだという作品が撮れたらいいなと思う」と目を輝かせながら語った。
「きみの鳥はうたえる」特別番組 ―柄本佑、石橋静河、染谷将太、そして三宅唱―
日本映画専門チャンネル 2018年8月24日(金)~30日(木)、9月1日(土)、9月3日(月)、9月5日(水)、9月7日(金)、9月13日(木)
柄本佑 スタイリスト / 林道雄、ヘアメイク / 星野加奈子、衣装協力 / シップス 渋谷店
9.1「きみの鳥はうたえる」公開記念 監督・三宅唱と3人の俳優たち
日本映画専門チャンネル 2018年8月24日(金)ほか
<放送作品>
「THE COCKPIT」
「NAGAHAMA/八月八日」
「ムーンライト下落合」
「シミラー バット ディファレント」
「密使と番人」