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IZ*ONE、活動再開への期待 メンバーを支える“ファン=WIZ*ONE”の動きも

音楽

ニュース

リアルサウンド

 2020年1月23日、韓国のエンターテインメントチャンネル・Mnetが、グローバルグループ・IZ*ONE(アイズワン)に関する公式コメントを発表した。

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「MnetとIZ*ONEのメンバーたちの所属会社は、IZ*ONEの活動の正常化を願うメンバーたちの希望とファンのみなさんの意見などを尊重して、活動再開を決定したことをお知らせします」

 WIZ*ONE(IZ*ONEのファンの総称)はこのコメントを待ち望んでいた。しかも12人のオリジナルメンバーが1人も欠けることなく復活するというのだから、これ以上嬉しいことはない。

 Mnetの人気オーディション番組『PRODUCE 48』の投票操作疑惑が浮上したのは2019年の10月上旬のこと。ご存じの通り、IZ*ONEは同番組から誕生したグループだっただけに、彼女たちの周辺は急に騒がしくなってしまう。メンバーには何ら罪はないのに、だ。

 このため、11月11日にリリースが予定されていた1stフルアルバム『BLOOM*IZ』は発売を延期。先だって公開した映像「Concept Trailer : When IZ your BLOOMing moment?」では、幻想的かつクールな演出で“新しいIZ*ONE”を披露していただけに、WIZ*ONEの落胆は計り知れないものがあった。

 騒動は沈静化することなく、グループは活動休止に。その間、個人の仕事のために空港を訪れた日本人メンバーの姿はときどき確認することができたものの、韓国人メンバーは表に出ることはあまりなかったようだ。ほとんど何もできない日々が続くことは相当つらかっただろう。

 そんなIZ*ONEを励まそうとしたのが、WIZ*ONEだった。“今の自分たちにできること、それは韓国で最も権威のある授賞式と言われる『ソウルミュージックアワード』への投票しかない”。そう思ったファンたちは毎日こつこつと1票を入れ続けた。その結果、ファン投票では1位を独走し、審査員の評価や楽曲の売り上げなどを加えた総合評価ではBTSに続いて2位に。残念ながらトップにはならなかったが、こうした動きはメンバーたちの心の支えになったはずだ。

 そして2020年2月、IZ*ONEはついに活動を再開する。その始まりを飾るのやはり『BLOOM*IZ』のリリースになりそうだ。韓国の公式サイトでもソングリストがアップされており、ネット等ではすでに予約を受け付けているところもあるので、発売されるのは確実だろう。

 本作に収められているのは12曲。リリース前のため、残念ながら全容を知ることはできないが、公開された情報を見る限り、初期のキュートなイメージは若干薄まり、その分エレガントさを前面に出したナンバーを中心に構成しているようだ。

 オープニングを飾る「EYES」ではいつもより大人びた表情を見せるメンバーたち。続くリードトラック「FIESTA」ではグループとしての一体感と華やかさをアピールする。この曲は「La Vie en Rose」「Violeta」と続いた哀愁のダンスポップ路線を踏襲するサウンドカラーであり、今まで以上のヒットが期待される。

 他の収録曲も強力だ。トライバルな香りが漂うサウンドが印象的な「AYAYAYA」、K-POPアイドルのオーラを放つ「PINK BLUSHER」、チョ・ユリが作詞・作曲したバラード「いつか私たちの夜も過ぎていくでしょう(Our Night Will Pass Someday)」など聴きどころ満載である。

 おそらく『BLOOM*IZ』はファンの後押しで記録的な売り上げになるはずだ。ポジティブに考えてみれば、今回の騒動はIZ*ONEとWIZ*ONEの距離をさらに縮めた、すなわちアイドルとファンのベストな関係を築くきっかけになったとも言えよう。

 ちなみにWIZ*ONEというネーミングには“IZ*ONEとともに魔法のような未来を過ごしていこう”という願いが込められている。どんなことが起きても迷わずに応援し続けたいーー。ファンは今、そんな気持ちでいっぱいだろう。2021年4月の解散まで残り1年と約2カ月。これから先は“魔法のような未来”が待ち構えているに違いない。(まつもとたくお)