「ファーストラヴ」真木よう子の役は女性としての挑戦、上白石萌歌は法廷で身震い
映画
ニュース
左から上白石萌歌、真木よう子。
ドラマ「ファーストラヴ」の試写会が本日2月5日に東京・NHK放送センターで行われ、キャストの真木よう子と上白石萌歌が出席した。
第159回直木賞に輝いた島本理生の同名小説を原作とする「ファーストラヴ」。公認心理師の主人公・由紀が、父親を殺した女子大生・環菜のルポを書くために彼女と向き合っていくさまが描かれる。真木が由紀、上白石が環菜を演じ、平岡祐太、黒木瞳もキャストに名を連ねた。
最初に真木は、役を演じるにあたり原作は読まない主義であることを明かし「脚本にケチを付けたくなるというか、『ここはこうじゃないのでは』となりがちなので」と笑う。続けて「初めて脚本を読んだとき、女性としてこの役をやってみたいと思いました。苦しいシーンがたくさんあったけれど、女性の人生を次のステップへ導いて行ける役だったんです」とオファーを引き受けた理由を語った。上白石は「昨年末の28、29日まで作っていた、2019年を締めくくる大切な作品です。原作を読ませていただいたのですが、ページをめくりながらやるせなさで涙が止まらなくなりました」と振り返る。
役作りについて真木は「誰もが闇を抱えているとは思いますが、由紀はトラウマを乗り越えた人間でもあります。自分の闇に悩むのではなくて、本当の環菜をどう引き出して助けるかを考えていました」と述懐。自ら体験することを大事にしているという上白石は、スタッフと裁判を見に行ったと言い「法廷で初めて手錠をかけられている人を見て身震いしました。空気感を肌で感じたうえで演じ方を考えたくて。拘置所で生活する人の日記を読んだり、自傷行為について調べたりもしました」と役へのアプローチを伝えた。
共演した感想を聞かれた2人。真木が「どの現場でも心がけていることですが、相手にカメラが向いているときでも全力でお芝居をしようと思っています。上白石さんも、こちらが本気でぶつかれば本気で返してくれる。そこにすごく信頼感がありました」とたたえると、上白石は照れた表情を浮かべる。また上白石は「撮影中は由紀と環菜でしかなかったです。真木さんじゃなければ生み出せなかった空気感や感情があります」と感謝を述べた。
ドラマ「初めて恋をした日に読む話」の吉澤智子が脚本を担当した「ファーストラヴ」は、2月22日にNHK BSプレミアムで放送。なお北川景子が主演し、堤幸彦が監督を務める映画版「ファーストラヴ」は2021年に公開される。
特集ドラマ「ファーストラヴ」
NHK BSプレミアム 2020年2月22日(土)21:00~22:59