MOTHER マザー

この映画は、私たちがオーディションで17歳の周平役に抜擢された奥平大兼という新人俳優に出会う映画だ。 “大型新人誕生”といったようなとってつけたようなフレーズで形容したくない。これからどのように羽ばたくかも分からない。 ただ、この作品において、どんなボロボロの服を着ていようと、雨に打たれようと彼はイノセントな存在として作品の中で輝きを放ち続けている。そのまっすぐな瞳から目が離せなくなる。 それは大森立嗣監督によって引き出されたものかもしれないし、長澤まさみと阿部サダヲら共演者によってもたらされたことかもしれない。でも、それ以上のなにかを彼は発している。奥平大兼という俳優に出会ってほしい。