サントリーホールの「ホール・オペラ」が久しぶりに復活、演目はヴェルディの『ラ・トラヴィアータ』(椿姫)
かつてオペラ・ファンを沸かせていたサントリーホールの名物「ホール・オペラ」が、ついに蘇る。セミ・ステージ形式上演よりも、さらに歌劇場的な舞台に近い形式が採られるスタイルのもので、スペクタクル性にも事欠かない舞台が売り物だ。
今回はスザンナ・マルコヴァ(ヴィオレッタ)、フランチェスコ・デムーロ(アルフレード)、アルトゥール・ルチンスキー(父親ジェルモン)らの出演で、名匠ニコラ・ルイゾッティが東京交響楽団を指揮、田口道子が演出する。久しぶりで「イタリア・オペラ」の雰囲気が満喫できよう。
なお、この上演では、邦題「椿姫」(デュマの小説の原題「椿を持つ女」による)でなく、オペラのイタリア語タイトル『ラ・トラヴィアータ』(道を外した女、道を踏み間違えた女の意味)が使われているのがミソ。これは演出にも関係して来るだろう。