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水先案内人のおすすめ

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日本映画の新たな才能にフォーカス

イソガイマサト

フリーライター

バズ・ライトイヤー

『トイ・ストーリー』のアンディ少年は、どんな映画を観てスペース・レンジャー“バズ・ライトイヤー”のおもちゃを欲しいと思ったのだろう? その着想からして斬新な本作は、オリジナル・シリーズとはまったくテイストや設定が違うから最初は少々戸惑うけれど、それもほんの一瞬。 自分の力を過信したために危険な惑星に不時着してしまった生身のバズが、1200人もの乗組員と一緒にその惑星から出られなくなってしまう今回の設定と舞台をタイトル前にスピーディに描いたと思ったら、その後も乗組員たちを地球に帰還させるために無謀なミッションに挑むバズの運命が瞬きもできない速さで次々に映し出されるので、リアル・バズの世界にいつの間にか没入していた。 その感覚が本作を象徴している。テーマは“時間”。数分が数年分になってしまうハイパー航行を何度も繰り返すバズが、その膨大な失われた時間の中で何を手に入れ、どんな境地に辿り着くのか? もちろん、ハイパー航行をアトラクションにライドしたような感覚で楽しめたり、本作のアンガス・マクレーン監督(『ファインディング・ドリー』を共同監督)が実際に観て興奮しただろう日本のロボットアニメやSF映画のオマージュがそこここに感じられるエンタメならではの醍醐味や遊び心もあって大満足! 次は“ウッディ・プライド”のリアル・ストーリーを観てみたい! 早くもそう思った人は少なくないはずだ。

22/6/29(水)

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