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水先案内人のおすすめ

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ユニークな選択眼!

春日 太一

映画史・時代劇研究家

ブラック・フォン

連続誘拐事件に巻き込まれた少年の、恐怖の日々が描かれる。 ある田舎町で、少年ばかりが次々と失踪、主人公もまた何者かに監禁されてしまう。地下室のような何もない場所に閉じ込められた主人公。そして、ある日突然、壁に設置された古い黒電話が突如として鳴り出し、その向こうからは何やら声が聞こえてきた……。 後半にビックリするような展開が待ち構えているので、黒電話の声の主も含めて事前情報はできるだけ入れずに観てほしい。 頭のおかしい変態な犯人と対峙するサイコサスペンスであることには違いない。だが、前半で気味悪いホラー映画と思わせておいて、終わってみると「勇気と友情のドラマ」だったと気づかされる構成が見事。全ての手段が失敗に終わり、もう諦めた…と思わせてからの展開が、とにかく熱いのだ。 タイムリープとバッドエンドを繰り返しながら解決に向かっていくスタイルのアニメやゲームが好きな方は、結構ハマるような気がする。本作はそうした構成ではないのだが、物語の魅力としては重なるところがある。その意味するところは、ぜひ劇場で確認していただきたい。 さまざまな要素が贅沢に詰め込まれた、エンタテインメント作品だった。

22/7/3(日)

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