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鋭い視点でアートの見方を指南

村田 真

美術ジャーナリスト

学年誌100年と玉井力三―描かれた昭和の子ども―

小学生のころ親しんだ『小学1年生』みたいな学年別の雑誌を「学年誌」と呼ぶ。その黄金期ともいうべき昭和30-40年代の表紙を飾ったのが、画家・玉井力三の描いた少年少女たちだ。 同展は小学館が学年誌創刊100年を記念して、玉井の原画を中心に表紙画の変遷をたどるもの。学年誌は小学1~6年のほか幼稚園などもあるが、玉井が担当したのは主に1~3年。それを年代順ではなく、4月から月ごとにまとめて展示している。こうすれば入学式とか運動会とかクリスマスといった年中行事がわかり、季節感や時代の変化も比較しやすい。 これら少年少女たちの笑顔は一見かわいいが、ふと不気味にも感じる。それは「明るい未来」を描いた中国や北朝鮮のプロパガンダ絵画とどこか通じるからかもしれない。

22/10/8(土)

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