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水先案内人のおすすめ

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現代の名人芸を追い続けて

山本 益博

料理評論家、落語評論家、プロデューサー

立川談春独演 『いままでの芝浜、これからの芝浜』

鈴本演芸場12月中席「年の瀬に聴く 芝浜と掛け取り」 立川談春独演会「「いままでの芝浜、これからの芝浜」 毎年年末になると、ベートーヴェンの「第九」があちこちのコンサートで聴かれるようになるのと同じように、近年、師走の落語会で『芝浜』が聴かれるようになった。年の瀬の落語と言えば、『文七元結』も『富久』もあるのだが、なぜか『芝浜』の人気が高いようである。 定席の寄席では、本来、「ネタ出し」で客を惹きつけることはまずなかったが、お客の要求もあってか、日替わりで「ネタ出し」による違う演者による同一演目の高座がみられるようになった。 12月中席の上野・鈴本演芸場では、14日に柳家三三、15日に柳家小満ん、18日に三遊亭天どんなど、7人の落語家がトリで『芝浜』を競演する。これはホール落語にはないアイデア溢れる企画公演といえよう。 『芝浜』でいえば、落語界の本格派にして、人気実力ともにトップのひとり立川談春が「いままでの芝浜、これからの芝浜」と題して有楽町「朝日ホール」で独演会を開く。「いままでの芝浜」篇は6日、7日、「これからの芝浜」篇は13日、14日。個人的には「これからの芝浜」に惹かれるが、ふたつの『芝浜」がどんな新しい展開を見せるか、興味が尽きない。

22/12/5(月)

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