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FALL/フォール

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(C)2022 FALL MOVIE PRODUCTIONS, INC. ALL RIGHTS RESERVED.

足がすくんだ。高所恐怖症の人だけでなく、同じ感覚に陥る観客は少なくないだろう。似た気分の映画にロバート・ゼメキス監督『ザ・ウォーク』(2015年)がある。ニューヨークにあった世界貿易センターのツインタワーにワイヤーをかけ、地上411mを命綱なしで歩く内容だった。本作『FALL/フォール』に登場するのは高さ600mのテレビ塔。ほぼ突端の小さな円型プラットフォームに若い女性2人が取り残されるサバイバル物語だ。 ベッキー(グレイス・フルトン)はフリークライミング中に、断崖を共に登っていた夫のダンを落下事故で失ってしまう。同じ現場にいた女友達のハンター(ヴァージニア・ガードナー)が1年後に訪れ、ベッキーを立ち直らせるため、テレビ塔に2人で挑むことを提案する。錆びて軋む鉄塔を登り切り、ベッキーはダンの遺灰を撒いて悲しみに区切りをつけたが、はしごが外れて…。 周囲は荒地という人が殆ど訪れない設定が不安感を高める。物語の大半は鉄塔の上、演じるのは2人だけという単調な光景なのに、超高層を強調した巧みなカメラワーク、恐怖に立ち向かう2人の迫真の演技で、画面から一時も目を離すことができない。ホラーテイストも薫る一級のスリラー作品だ。