2021年夏、玉田真也（玉田企画）と神谷圭介（テニスコート）の二人が企画したコントライブ『夜衝』。彼らが「自分で書くと純粋に舞台を楽しめないので、誰かに書いて演出してと頼もうと思って」と白羽の矢を立てたのがダウ90000の蓮見翔だった。当時、第一回本公演を開催し、演劇とコントの融合するライブ『テアトロコント』にも出演してにわかに注目を集めはじめていたダウ90000。その後の1年半で、彼らは破竹の勢いで人気と評価を獲得した。 『夜衝２』のキャストは前回に引き続き、企画者でもある玉田、神谷に加え、ラブレターズ溜口佑太朗、伊藤修子、森本華（ロロ）といった達者な面々。ダウ90000から忽那文香と中島百依子も参加する。ダウ90000がメンバー8人でのコントや演劇を披露することが多いからこそ、蓮見が描く同世代ではない人たちの、人数もさまざまなコントを見られることがうれしい。 『夜衝』には、ただただご飯を食べるだけの時間がこんなに面白くなるかというもの、世代間ギャップをそのまま出したもの、やさしいもの、いじわるなもの、さまざまなコントがあった。けれど見終えたときの全体の印象としては、タイトルのとおり夏の夜の湿度の高い空気を思い出させるような公演だった。きっと今回も、さまざまなシチュエーションの、さまざまな面白さの作品を見せてくれるのだろう。そしてすべてを見終えたあと、冬の夜の、乾いた冷たい風を思い出すに違いない。

23/2/5(日)