2月6日に「公推協杯全国若手落語家選手権」の本選が、新宿・紀伊國屋サザンシアターで開かれた。決勝に残ったのは、落語家歴15年未満が条件で予選通過者の立川吉笑、春風亭一花、三遊亭わん丈の二つ目三人。
三番目という出番の運もあるが、会場が温まったところへ登場したわん丈は、「まくら」から会場を沸かせ、本題の『お見立て』に入ると、噺の運びに淀みがなく、また勝ち気でわがままの喜瀬川花魁が巧みに描かれていて、まるで「真打」の一席のような出来栄えだった。果たして、結果発表では圧勝だった。
このわん丈の独演会が3月12日(日) 午後2時から東大島である。4月9日(日) 午後1時からは私が案内役を務める「銀座の仕立屋落語会」でも「わん丈クロークルーム」と名付けた独演会があり、私から『お見立て』をリクエストしたいと考えている。