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M3GAN/ミーガン

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一見すると可愛らしい人形に意識が生まれ、人間たちに襲いかかる物語だ。 そう聞くと、多くの方が『チャイルドプレイ』のチャッキーを重ねることだろう。実際、予告編もそのような感じで編集されているし、こちらもそのつもりで観た。 だが、実は全く違っていた。 チャッキーは邪悪な精神の持ち主で、善悪の見境なく人間を襲う。対して本作の“殺人人形”たるミーガンには善意しかないのだ。 AIで自発的に動けるよう開発されたミーガンは、不慮の事故で両親を失った少女・ケイディを守るよう設定されている。そしてその役割を完璧に果たし、ケイディとコミュニケーションをとりながら成長、彼女の孤独を埋めていく。 殺人も、その延長線上にある。ミーガンが襲う相手は、あくまでケイディに害をなす者のみ。 無力なケイディを救うため、ミーガンは闘う。その情容赦なさ、圧倒的な強さは、ヒロイックにすら映っていた。ミーガンを身勝手に振り回し、何度も危機的な状況に陥れてきた主人公(ミーガンの叔母)の方が悪役に思えてきたほどだ。 それだけに、ミーガンの行動が“暴走”と捉えられ、排除される方向に向かっていく終盤の展開が実は切ない。 2作目の製作が決定したらしいが、その際はチャッキーのような“悪の怪物”方向に振れるのではなく、世間のダニを手段選ばず掃除するチャールズ・ブロンソンの方向でミーガンが復活することを願う。