1969年9月にカナダのトロントで開催された「トロント・ロックンロール・リバイバル1969」と題されたコンサートはジョン・レノン率いるプラスティック・オノ・バンドがライブ盤を出したことでよく知られている。でも今回公開される『リバイバル69〜伝説のロックフェス〜』を観て、プラスティック・オノ・バンドの強力なパフォーマンスも実はフェスのひとコマ。実は、チャック・ベリー、リトル・リチャードといったロックの創始者だけでなく、シカゴ、ドアーズといった当時大人気の大物や無名時代のアリス・クーパーまでが出演していて(驚くなかれ、何とアリス・クーパーが「ビー・バップ・ア・ルーラ」で有名なジーン・ヴィンセントのバックを務めている)“これは夢か”と思えるようなパフォーマンスが繰り広げられていくのである。監督はロン・チャップマン。バックステージの様子や「これって本当なの?」と思ってしまうくらいの実現に向けての狂騒劇もロックンロールのノリだ。