「ヴィト指揮東京都交響楽団がペンデレツキの『クリスマス交響曲』を演奏」
ポーランドの現代作曲家キラール(ウクライナ生れ、10年前に他界)の「前奏曲とクリスマス」、同じくポーランドの大作曲家ペンデレツキ(3年前に他界)の交響曲第2番「クリスマス・シンフォニー」という、珍しい曲が、ポーランドの名指揮者アントニ・ヴィト指揮東京都交響楽団の演奏で聴ける。
特にペンデレツキの第2交響曲は強烈な作品である。政治的・社会的な背景も絡んでいるので、決して明るい曲ではない。「きよしこの夜」の旋律も時たま姿を見せるが、全体は暗く、烈しく、壮大で、身の毛のよだつような不気味なところもある。CDも出ており、YouTubeでも聴けるが、ナマで聴くと更に迫力が凄い。一聴の価値がある。
この日は他に、反田恭平がソロを弾くラフマニノフのピアノ協奏曲第2番も演奏されるが、こちらはもう名曲と人気ソリストの組み合わせ。