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鋭い視点でアートの見方を指南

村田 真

美術ジャーナリスト

『ライディング・モダンアート 』 ラファエル・ザルカ展

タイトルを直訳すれば「近代美術に乗る」。近代美術とは幾何学的抽象形態のパブリックアートのこと、乗るのはスケートボーダー。つまり屋外の彫刻の上をスケボーが滑っている写真展なのだ。作者のラファエル・ザルカは、幾何学的形態の変遷について芸術や科学技術、ポップカルチャーの側面から学際的に探求するフランスのアーティスト。モダンアートにおける幾何学をスケボーによって体感しようというわけだ。標的になった彫刻はリチャード・セラ、バーネット・ニューマン、リチャード・ディーコンらによる、滑らかな曲線や直線で構成されたスケールの大きな作品が多い。ピカソの彫刻もあるが、いささか滑りにくそうだ。最近は無用の長物化しつつあるパブリックアートも、このように有効活用すれば邪魔者扱いされなくなるかも。多少傷ついてもイジられてるうちが華だから。

24/4/9(火)

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