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めくらやなぎと眠る女

映画

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小説の映画化で、原作との違いは気にならないほうだ。映画は別物との思いがあるからだ。ただ、思い入れがあると比べてしまうのが人情だろう。『めくらやなぎと眠る女』は村上春樹原作初のアニメ映画化。村上さんの書くものは職業柄ほぼ目を通してきただけに、やはり小説の内容を思い出しながら始まるのを待った。シーンを追ううち、頭の中に「?」が浮かび、そのうち「なるほど」と頷いた。 公式サイトによると、「村上春樹の6つの短編『かえるくん、東京を救う』、『バースデイ・ガール』、『かいつぶり』、『ねじまき鳥と火曜日の女たち』、『UFOが釧路に降りる』、『めくらやなぎと、眠る女』を再構築した」という。物語は、2011年の東日本大震災直後の東京を起点に進む。体長が2mもある“かえるくん”が現れて……。 ピエール・フォルデス監督は村上作品の謎めいた雰囲気を、彩度を抑えた色調で描写。不穏な空気を観る者に届ける。 表題の原作には巨匠ジョン・フォードの名作が出てくる。実は、初出と後で手を加えた短縮版では題名が異なる。前者は『リオ・グランデの砦』(1950)で後者は『アパッチ砦』(1948)。本作はどちらか。村上ファンには興味の的だろう。※本稿にヒントあり