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きみの色

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(C)2024「きみの色」製作委員会

タイトルはダブルミーニングになっている。「きみ」はyouの意味でもあるが、主人公の友人「きみちゃん」のことでもある。 原作のコミックや小説のない、オリジナル脚本による音楽青春もの。ミッションスクールの女子ふたり(ひとりは退学したから元高校生)と、医学部志望の男子が主人公だが、恋愛要素は薄い。最後に、ほのめかされるだけ。 主人公のトツ子は、ひとと出会うと、その人に色を感じ、その色が見える特技というか、超能力がある。その設定は、彼女がバンド仲間になる2人と親しくなるきっかけとして機能するが、それ以外の人物との関係には、生かされていない。 「音色」という言葉があるように、音と色は関係があるのだが、この映画ではそういう話は関係がないようだ。しかし、楽曲が作られていく過程では、色彩が全面に出た絵作りがされていて、あらすじを読んだときは、別にアニメでなくてもいいような話だなと思ったが、「これぞアニメ!」という感じになっていく。 3人はオリジナル曲を作り学園祭で披露するのだが、素人同然だった3人が数か月で作ったとは思えない、よくできた曲で、見事な演奏。もっとも、ここでへたな演奏・へんな歌を聞かされたら興醒めだし、ドキュメンタリーではなくフィクションだから、これでいいのだろう。 女人禁制のミッション・スクールの学園祭に男子が出演していいのか、その許諾を得るまでにひと騒動あるのかと思ったが、そういう事件も起きなかった。 クライマックスの演奏シーンでは主人公以外の登場人物が観客としてやって来て、それぞれの過去が明かされ、見事に、伏線回収となる。