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恩田 泰子

映画記者(読売新聞)

日本映画監督協会プレゼンツ“時代と切り結ぶ”映画作家たち&『映画監督って何だ!』

『映画監督って何だ!』9/29〜10/5、11/17〜23に「日本映画監督協会プレゼンツ “時代と切り結ぶ”映画作家たち&『映画監督って何だ!』(9/29〜11/23)で上映 脚本・監督、伊藤俊也。2006年に日本映画監督協会創立70周年を記念して、200人の監督たちがキャスト・スタッフとして集結した文士劇ならぬ監督劇。現在に至るまで、同協会が大きな活動の柱としても掲げている、「映画監督の著作権の確立」を訴える映画だ。まだ見ていない人は、ぜひ、この機会に。 現行の著作権法では、映画監督は著作者ではあるが、著作権者ではない。文学は作家、音楽は作曲家と、作品を創作した著作者に著作権があるのに、旧著作権法では著作権は監督にあったのに、だ。 どうして、そんなことになっているのか。その経緯、そして、タイトルの問いに対する回答を、時代劇、再現劇、劇中劇などを通して、鮮やかな手さばきで映し出していく。とりわけ、五所平之介監督『煙突の見える場所』の一場面を、鈴木清順が手掛けた場合と、林海象の場合はどう違うか。はたまた本木克英だったら…を見せるくだりは出色。「監督って何」なのかが、くっきり浮かび上がってくる。 配役の妙、宇崎竜童が歌う主題歌のかっこよさ(作詞は伊藤俊也監督)、時空を超える女弁士役の小泉今日子の魅力……。こんなに強力な映画が作られて20年たっても、なぜ事態が動いていないのか。日本と映画界のこれまでとこれからを考える上でも、ぜひ、ぜひ、この機会に。

24/9/26(木)

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