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劇映画 孤独のグルメ

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自分が主演し、自らの名声を高めた大ヒットドラマを映画にするにはどうしたらいいのか? 本作は主演の松重豊が監督を請け負い、それを実際に形にすることで示した意欲作だ。 輸入雑貨商を営む井之頭五郎が自分の腹の赴くまま、美味しい食事を求めてここぞと思う店に飛び込み、対峙した料理の感想を脳内の言葉で伝える。そんな特殊な構成のシリーズを、ドラマで作り上げた魅力を損なうことなく映画に昇華させる。そんな大胆な試みに、映画通でもある松重は自身のオリジナル脚本(ドラマ版の脚本を担当した田口佳宏と共同)で果敢にチャレンジ! 井之頭が究極のスープを求めてフランスのパリ、長崎の五島列島、韓国、東京を移動するロードムービーのスタイルで映画的なスケール感を出しながら、ドラマシリーズへの面白さを継承し、セルフ・パロディとも言える遊び心たっぷりのシーンまで用意する抜け目のなさ。さらに、内田有紀、磯村勇斗、杏、オダギリジョーなど過去に共演した彼らの佇まいやキャラを知り尽くした松重によるキャスティングも絶妙だし、狙い澄ましたように大好きな映画へのオマージュまで周到に忍ばせているのだから驚いた。 いや~これは12年間にもわたって井之頭五郎を生きた松重豊にしか撮れなかった映画だ。改めてそう思った。