公開から数週が経過しましたが、まだ観ていない方のことを想い「とにかくビックリ」とか「まさかあんなことになるとは」程度の感想でネタバレを防いでいるすべての観客の方に、まずは心からの敬意を表します。
よって以降も非常に「ふんわり」した記述になることをご容赦ください。
何も知らずに(積極的に情報を遮断して)公開翌日に足を運んだのですが、このシリーズの本格的な開始がさらに楽しみになる非常に素晴らしい“開幕編”でした。
映画の冒頭について語っている方、あれこれ考えた方が多いかもしれませんが、本作の最大の収穫は何よりも後半ではないでしょうか。
一般的に、主人公が未知のロボットに乗り込む際は「なぜ、どの道筋で」乗り込むのかがポイントになります。使命を感じたから、そういう状況に追い込まれたから、どさくさに紛れて乗って(乗せられて)しまった……シリーズの最初の最初の“なぜ、どうやって”の描写が重要だと思うのです。
その点、本作の主人公がガンダムに乗り込む場面は、歴代のアニメーションと似たルートのようで似ていない、主人公のキャラ造形も含めて何か新しい、そんな絶妙なラインをついているように思います。主要3キャラがすべて魅力的で良バランス。ここが最大のポイントだと私は思いました。
本作はあくまで「シリーズの開始を告げる特別編」です。この作品単体の評価よりも、とにかく続きを観るのが楽しみになる。そう思える作品になっています。
そして最後に本作は「予習」が必要か? ついてですが、私はそんなハードルを感じないで、まずは観て、その上でさらに他の何かを観たいと思えば観る、その程度の気軽さが大事だと思います。大きなスクリーンでぜひ!