『黒い画集 あるサラリーマンの証言』 繊維会社の課長で妻子持ちのサラリーマン・石野（小林桂樹）は、とある殺人事件の証人となるが、自分の不貞行為を隠すため、偽証をする……。他にも『悪の紋章』や『白と黒』などもある堀川弘通×橋本忍コンビによる傑作サスペンス。原作は松本清張の短編集『黒い画集』の中の「証言」。窮地に立たされるサラリーマン役を小林桂樹が好演。浮気相手役の原知佐子も良い。罪を着せられて狼狽える演技をさせたら右に出る者はいない織田政雄も含め、適材適所なキャスティングが見るものを安心させます。それにしても刑事役・西村晃の「あんたはいつも映画を見ている」というセリフが、映画ファンにとっては一番のサスペンス！ ※『黒い画集 あるサラリーマンの証言』は、神保町シアターの特集上映《横溝正史と松本清張　――映画で味わう至高のミステリー対決》で上映。

25/4/28(月)