ホットギミック ガールミーツボーイ
ホットギミック ガールミーツボーイ (C)相原実貴・小学館/2019「ホットギミック」製作委員会
まったくタイプの違う男の子3人を合わせ鏡のようにして、自分に自信が持てないティーンの女の子が「私の体は私のもの」である感覚を獲得していくまでの冒険物語。観終わったとき、タイトルがボーイミーツガールではなく“ガールミーツボーイ”であることの意味が分かります。細かいカット割でやりとりされるセリフはときに鼓動のようでもあり、ときに生々しい詩のよう。
“身長差萌え”などの胸キュンシーンを盛り込みつつも、あの少女漫画がこんなにも痛みに満ちた映画に!と驚かせてくれる点、そして身体を通して放たれる言葉に説得力があるあたりも、山戸監督作ならでは。アイドルのきらめきを封印して、なかなか“あと一歩”が踏み出せないヒロインを演じた堀未央奈に、これからも映画に愛されるであろう魅力を感じました。