音楽専門誌『ぴあMUSIC COMPLEX』連動企画
BMSG2組目のボーイズグループMAZZELメンバー8人のデビューインタビュー【後編】
PMC編集部
第94回
SKY-HIがCEOを務めるBMSGから、BE:FIRSTに続く2組目のボーイズグループ・MAZZEL(マーゼル)が誕生。5月17日、シングル「Vivid」で待望のデビューを果たす。 ポップでジャジーな世界観を鮮やかに表現したタイトル曲「Vivid」、90年代HIPHOPを彷彿とさせる「CAME TO DANCE」、合宿1次審査の課題曲であったチルなR&B「Fantasy」と、色とりどりの個性を放つシングル『Vivid』を引っ提げてデビューするMAZZELの、パフォーマンスに込めた思いを聞いた前編。後編では、彼らが取材中、何度も口にした「個性」、そして「MAZZELらしさ」を深掘りしていく。
――より、MAZZELの個性を掘り下げたいのですが、みなさんが今、MAZZELの中で担っていきたいと考えていることは何ですか。
RAN 僕はMAZZELの中で一番、キーが高いんです。例えば「Vivid」の最後、〈We are MAZZEL〉のあとの高音は、実は僕。KAIRYUとはまた違った、尖った高音なんですよね。だからフェイクならKAIRYUが、インパクトを残したいハイキーは僕がやるというふうに、自分にできる役割をどんどんやっていきたいですね。
RYUKI 僕はラップです。「Vivid」では、ガラッと一瞬、雰囲気を変えて、また「Vivid」の世界に戻すというように、曲の中でも遊べる位置がラップなのかなと思っていて。「CAME TO DANCE」もそうなんですけど、曲の色が変わる大事な部分を任されていることがとてもうれしいので、がんばりたいです。
――重要なパートを任されることは、プレッシャーではなくうれしいこと?
RYUKI うれしいです。
一同 (口々に)うれしいですね。
NAOYA 歌割りの振り分けを見ると「すごく僕たちのことをわかってくださっているんだな」と思うんです。だからこそ、任されることはうれしいですね。
EIKI 僕は、歌でMAZZELの背骨になりたいと思っています。生歌でのパフォーマンスって緊張するし、不安になるメンバーも多いんですけど、僕がみんなを声で支えて、まとまりを作りたい。そういう歌を歌いたいです。
NAOYA 支えられてますよ。デビューシングルにもEIKIのかっこいいパートがいっぱいあって、「CAME TO DANCE」の高音部分もいいし、EIKIがサビで強い歌声を出してくれることによって気持ちも盛り上がります(笑)。ストレートだからこそ刺さるんですよね。それが、MAZZELの色になっていると思います。
SEITO 僕は「MISSION」のEIKIの声が好き。とくに 〈自分次第〉ってところ、すごく好きです。
NAOYA たしかに。(うれしそうに、にこにことNAOYAを見つめるEIKIに)ちょっと、それやめて(笑)。
――EIKIさんについては、『MISSIONx2』開始時までダンスの経験がなかった中、こうも異なる3曲をパフォーマンスすることは大変だったのではないかと想像します。
EIKI すごく大変でした。得意なジャンルなんてまだないし……。だけどいつかのインタビューで、BE:FIRSTのSOTAくんが「ダンスは音楽を表現する方法でしかない」と言っていたんです。ダンスがそろっているとか角度がそろっているとかはあんまり重要じゃない、自分たちが発信している音楽を表現することがダンスなんだって。その言葉がすごく刺さったんです。僕は、スキルはまだ全然足りないけど、まずは「表現する」ということを大事にしようと思いました。それからはもっともっとダンスが好きになったし、楽しいなって思うようになったんです。
TAKUTO うん。EIKIの、意志を伝えるような、感情を込めるダンスはすごく響くものがありますね。
EIKI うれしいです!
――普段からそんな風に、いいところを伝えるんですか。
一同 (口々に)言いますね。
EIKI はい!みんなのこと、大好きなので。みんなかっこいいです。
――この機会に、誰かに伝えておきますか。
EIKI いや、時間があれば全員に伝えたいです。まず、NAOYAは本当に華がある。どこにいても目がいくし。SEITOは、「MISSION」でのダイナミックな動きがとてもかっこいいんですけど、僕が好きなのは「Fantasy」のSEITOなんです。移動のパートがおしゃれなんですよね。
SEITO ……おしゃれ?俺?(笑)
EIKI うん、おしゃれ!そこも好きだし、優しさのある唯一無二の歌声も好き。SEITOにしか出せない声は、MAZZELの武器だと思います。
TAKUTO うんうん。
EIKI たっくん(TAKUTO)は本当にダンスがすごくて、デビューシングルでも全曲、輝いてます。一番を決めるのはちょっと、時間がかかりそうです。
NAOYA たっくんは「CAME TO DANCE」じゃない?
SEITO うん。俺も「CAME TO DANCE」のたっくんのラップ、めっちゃ輝いてると思う。
TAKUTO そうですね。ラップの始まりが僕なんですけど、今まではそんなに力強いラップをしたことがなかったんです。「Fantasy」でもラップをやっていますが、それとはまたテイストが違うし。でも「CAME TO DANCE」のレコーディングのとき、SKY-HIさんに「こういう感じ、合うと思うからやってみな」と言っていただいて、やってみたら自分でもしっくりきたんです。新しい自分を見つけられた感じがありますね。
――バックグラウンドがそれぞれで、未経験の部分もあると思いますが、今は、得意な部分を伸ばす段階なのか、あるいは、新しい自分を発見する段階なのか。
HAYATO もちろんどっちもですけど、新しいことに挑戦している時期なのかなと、僕は思っています。KAIRYUからR&Bテイストの歌い方を教えてもらってみんなで挑戦したり、「CAME TO DANCE」でたっくんがラップに挑戦してみたり。新しい自分を見つけつつ、もともとあるいい部分も伸ばして、総合的に成長している段階なのかなと。
――「もともとあるいい部分」、ご自身の強みや良さを出しきれたと思う曲は?
KAIRYU 「Fantasy」は、自分の良さを出せたと思います。『MISSIONx2』でのパフォーマンスにも良い評価をしてくださる方が多かったし、僕はもともとR&Bしか聴かないような人間なので(笑)、曲がすごく好きなんです。MAZZELの曲じゃなかったとしても聴きたいくらい。
HAYATO 僕も「Fantasy」です。一番最後の〈この恋の魔法のせいにすればいい〉というシメのパートを任せていただいたんですけど、オーディションではつかみきれなかったこの曲の歌い方を、MAZZELになってようやく発見できました。
RAN レコーディング、一発OKだったよね?
HAYATO そうなんです!注目してほしいです。
――それぞれの魅力や、『MISSIONx2』からの成長が詰まったデビューシングル。みなさんの口から「MAZZELらしさ」という言葉が繰り返し出ましたが、今、「MAZZELらしさ」とは何だと思いますか。
NAOYA パフォーマンスの面で例を挙げると、フェイクがいっぱい入っていて、僕たちの声さえもメロディにしているところ。ボーイズグループではサビを全員で歌うことも多いと思うんですけど、僕たちはそうじゃない。歌い方には社長のディレクションも入りますけど、基本的には僕たちの意見を尊重してくださるんです。だからラップも、強く入る声もあれば柔らかい表現もあって、それは狙ったわけではなく、個性を活かした結果なんです。それがどの曲にもマッチしてると思う。僕たちは、声質にも個性があるんですよね。この楽曲たちをうまく表現できることこそMAZZELらしさだし、僕らにしかできないことだと思います。
RAN この8人がいれば絶対に、「この曲はこのメンバーがめっちゃ光るじゃん」っていうのがあると思うんです。僕らはそれぞれにしっかり個性があるからこそ、その都度光るメンバーがいて、どんな曲も表現できると思う。それが、MAZZELらしさなんじゃないかなって。
――「個性」という言葉もたくさん出てきましたよね。個性こそ、MAZZEL?
HAYATO KAIRYUも言っていた通り、バラバラになっちゃう寸前ともいえるほど個性が強い8人です。だからこそ、一つのものに向かって集まって走ったときには「こんなにかっこいいものができるんだ」って、生まれたものにこそMAZZELらしさを感じられると思うんです。今はまだうまく言語化できない「らしさ」を、これからどんどん活躍することで見せていきたいですし、僕たち自身も分かっていくのかなと思います。
RYUKI そう思います。本当に言語化が難しいんですけど、マーベルみたいに、とにかくいろんな個性があります(笑)。そして話していて思ったのは、MAZZELの「意見を一つにしないところ」がいいのかなって。僕らはみんな思いや考えが違うけど、それでいいと思う。無理に意見を1つにせず、しっかりと作った土台の上に8人の個性が出れば、それがMAZZELらしさになると思うんです!
取材:新 亜希子
Profile
MAZZELは、BMSGとユニバーサルミュージックがタッグを組んだ新レーベル「BE-U」よりデビューする、男性8人組ダンス&ボーカルグループ。幸福の意味を持つ“mazel”に迷路“maze”と情熱“zeal”を掛け合わせたグループ名に。3月31日Pre-Debut Single「MISSION」をリリースし、5月17日待望のDebut Single「Vivid」をリリース。
Debut Single『Vivid』
2023年5月17日 発売
CDショップリンク:
https://mazzel.lnk.to/Vivid_cdshop
配信リンク:
https://mazzel.lnk.to/Vivid
MAZZELOfficial YouTube Channel
https://www.youtube.com/@MAZZEL_official