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BOYSぴあSelection 第57回 藤原樹

藤原樹「僕の愛情表現は結構ガツガツです」

全1回

特集

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藤原樹は決して口数が多いタイプではない。その分、寡黙な彼から語られる言葉は、どれも嘘がなくて、仕事への情熱と、歩んできた道のりへの誇りがある。

THE RAMPAGEのパフォーマーと、俳優。2つの顔をクロスさせながら観る者の心に火をつけるその姿は、さながら静かに燃える青い炎だ。そしてその熱は確実に、さらに遠くへ、もっと深くへと広がっている。

カメラを射抜く目はクールでシャープなのに、一瞬見せる笑顔は気まぐれな猫みたいにあどけない。今また藤原樹に火をつけられた──。

── EXILEに憧れ、小6でEXPG STUDIO FUKUOKAに通いはじめた藤原さん。それまで通っていたダンススクールからまたガラッと環境が変わりましたが、いかがでしたか。

もう周りのレベルが全然違いました。そこで(THE RAMPAGEでパフォーマーを務める)浦川翔平と出会ったんですけど、当時からめちゃくちゃうまくて、もうヤバみみたいな(笑)。

── それは少年心としては悔しいという感じですか。

いや、悔しさは別になかったです。それよりも世界が広がったワクワク感の方が大きかったかな。翔平だけじゃなく、他にもうまい人ばっかりで、自分も早くうまくなりたいって思ってました。学校終わって週3くらいでレッスンに行ってて。イベントがあるときは、毎日リハーサルという生活でした。

── ちなみに学校の勉強とダンスの練習、どっちが好きでした。

ダンスです。勉強って答える人はいないと思います(笑)。

── その後、憧れだったEXILE LIVE TOUR 2009 “THE MONSTER”にキッズダンサーとして参加します。

すごい光景でしたね。初めてマリンメッセ(福岡)に立ったんですよ、小6のときに。自分でも驚きでしたけど、何より親がいちばん喜んでくれていたのが印象的で。去年までライブに行ってた僕が、そんなにすぐライブに出られることが信じられなかったみたいで、すごいって。僕としてはEXILEのみなさんと会えることがうれしすぎました。

── ステージに立つときは足が震えたりしましたか。

いや、意外と緊張はしなかったかな。楽しいという気持ちの方が勝っていたんだと思います。ステージ上でメンバーの方が肩を組んでくれたりするじゃないですか。それだけでもううれしすぎて。家に帰って、親に「肩組まれたよ!」「さわられたよ!」って報告していました(笑)。

── その後、GENERATIONSのサポートメンバーも経験しました。今年5月には、中務裕太さん、佐藤大樹さん、岩谷翔吾さん、浦川翔平さん、長谷川慎さんと共に『今、風になって』のダンスカバーを披露されていましたが、当時のことを思い出しましたか。

そうですね。あの6人で踊るのは本当に何年ぶりだろうという感じで感慨深かったです。面白いのが、リハーサルの時間は本当に短かったんですけど、みんなあんまり考えなくてもちゃんと踊れていて、しかもそれが揃ってるんですよ。当時、めちゃくちゃ一緒に踊っていたので、その感覚がまだみんなの中に残っているんだなって。あの頃の空気感に自然に戻れたことがなによりうれしかったです。

── 当時はどんな気持ちでした?

早くデビューしたいなって。次は俺たちだ!みたいな。このメンバーでデビューするぞっていう気持ちで頑張っていました。

── あの頃の自分に今の自分から声をかけられるとしたら何と言ってあげたいですか。

デビューまでにはまだまだ時間かかるぞって(笑)。むしろそこからが長かったです。実はダンスを始めてからそんなに挫折という挫折を味わったことがなかったんですよ。でもTHE RAMPAGEを結成してから、武者修行というかたちで全国を回って。デビューまでに2年半もかかった。そういう意味でも、デビューが決まるまでの数年間がいちばんキツかったですね。

── でも、苦労した時間は無駄ではなかった。

あの時間があって本当に良かったなと思います。仮にあのときすんなりデビューできていたとしても、絶対その先どこかで苦しんでいたと思うんですよ。早い時期から苦しい想いを経験できた分、強くなれた。デビュー前に、ああやって武者修行という時間を経験できたことは、すごくプラスになりました。

── 藤原さんが考えるTHE RAMPAGEの理想のパフォーマンス像は?

人数が多い分、迫力が出るのは当たり前。だからそこに頼るのではなく、もっとそれぞれのスキルを見せていきたい。THE RAMPAGEってボーカルもパフォーマーも16人みんなめちゃくちゃレベルが高いと思っています。これからももっとスキルを極めていきたいし、年齢を重ねても絶対にレベルを落とさないグループでありたいです。

── 同じ事務所内に、いろんなグループがいるから刺激になりますよね。

なります。THE RAMPAGEもどんどん年をとってきてますし(笑)。LIL LEAGUEとか中学生がいますからね。そこは正直焦りもあります。若い子もどんどんレベルアップしているので、負けないようにスキルを磨きつつ、THE RAMPAGEにしか出せないパワーを感じていただけるパフォーマンスを常にやっていきたいです。

演じる上で大切なのは、ちゃんと呼吸すること

── 俳優業についても聞かせてください。初舞台は『あたっくNo.1』。そこで芝居の楽しさを知ったとおっしゃっていましたが、どんなところが楽しいと感じたんですか。

自分じゃない自分になれるところが楽しかったです。新しい発見があるというか。演技をしなければ、ずっと自分のまま生きていて、性格とか何も変わらないと思うんですよ。でも、違う自分を演じることで、自分に返ってくるものがある。

『あたっくNo.1』では海軍の曹長の役をやらせてもらったんですけど、開戦前のあの時代はもちろん僕は生きていなくて。自分では絶対に経験できないことを、役を通じて経験できる。知ることのできなかった気持ちを感じられる。そうすることで、自分の人間としての幅も広がっていっている感じがして。それがすごく楽しかったんだと思います。

── よくご自身のことを猫っぽいとおっしゃいますけど、あんまり感情の浮き沈みは激しくないタイプですか。

激しくないですね。ずっとこのままです。

── 普段怒ったり泣いたりとか。

怒ることがまずなくて。人生で怒ったことあるかな?っていうレベルです。少なくとも怒鳴ったことは一度もない。人間なのでイライラすることありますけど、それを表に出すことがないので。

── そんな自分が、お芝居ではいろんな感情をアウトプットしなければいけない。それはどんな感覚なんでしょう。ある種、気持ちいい部分もあるんですか。

気持ち良くはないかな。キツいですよ。ちゃんとキツいです。普段、叫んだりしないので、そういうところで発散はできているのかもしれないですけど、それを気持ちいいと感じたことはなかったかな。

── 役の感情に入っていくのって、なかなか難しいと思うんです。

そこはもう『あたっくNo.1』のときに演出の樫田(正剛)さんに散々しごかれました(笑)。とにかく演技初挑戦で、しかも舞台だったので。舞台って常にお客さんに見られているので、板の上では絶対にオフになっちゃいけないんです。オフになってたらすぐ樫田さんに「今、死んでるよ。ちゃんと呼吸して」と言われる。その人物としてそこで生きているということが最初はなかなかわからなくて難しかったです。

── 「ちゃんと呼吸する」というのは大事なことですね。

呼吸は今でも大事にしています。仮に『あたっくNo.1』をやっていなかったとしても、たぶん何かしらのかたちで役者という道には進んでいたと思いますけど、そんなに深みを感じないままやっていた気がします。『あたっくNo. 1』のおかげで役者の基本が学べたし、根性もついた。当時は死ぬかと思いましたけど(笑)。役者としての根性と自信をくれた作品だったし、あの舞台をやり遂げられたんだから何でもできると思えるようになりました。

僕も北人さんも構ってちゃんなんです

── では、ここからは素顔の藤原さんのお話を。藤原さんといえば三つ子であることで知られていますが、“三つ子あるある”って何かありますか。

それがなくて。みなさんが期待するような、同じ瞬間に同じことを思ってるみたいなことはまったくないです(笑)。僕の場合、三卵性なんで、性格も血液型もバラバラで、言うほど三つ子という感じがしないというのもあるかもしれない。

── 小中の頃は同学年にきょうだい3人いるということですよね。

そうです。僕の学校は2クラスしかなかったので、必ず1人と2人に分かれる。だから、2人のときは嫌でしたね。きょうだいとは学校ではあんまり喋らなかったです。

── じゃあ三つ子といっても、そんなに似ているわけではないんですね。

そうですね。ちょっと似てますけど、めちゃくちゃ似てるというわけではなくて。ただ、三つ子と言うと絶対みんな驚いてくれるので、話のネタになるのがありがたいな、くらいです(笑)。

── 藤原さんといえば、吉野北人さんとの“ほくいつ”コンビもファンのみなさんの間で親しまれています。

北人さんはめちゃくちゃかまちょというか、構ってちゃんなんです。あと、結構単純。褒めるとちゃんと喜んでくれるし、甘やかすとすぐ心を開いてくれます。僕も構ってちゃんになるときがあるんで、いいバランスですね。

── 吉野さんにしか見せない一面ってあったりしますか。

あるかなあ。テンションはたぶんこのままだと思います。どっちもベラベラ喋るわけじゃないので、一緒にいても普通に無言のときもあるし。昔からの友達みたいな感覚なんですよね。とりあえず隠しごとは一切ないです!

僕は、愛されるよりも愛したいです

── では藤原さんの恋愛観も聞かせてください。男女の友情って成立すると思いますか。

しないと思います

── それはなぜ?

え! なぜでしょう……。絶対仲良かったら、男と女である以上、少なくともどっちかは恋愛という意味での好きとして見ている気がするんですよね。異性としてタイプじゃないけど話が合うというケースもあるとは思いますけど、僕の場合、そういう人とは別に頻繁に会わないし、そこまで仲良くはならないので友達にならない。だから、仲良くなったら、やっぱりそこに恋愛感情は生まれちゃうかな。

── 付き合ってる人に、仲の良い異性の友達がいたらどうですか。

嫌ですね。嫉妬します。だから僕も付き合ってる相手がいるときは、女の人とは遊ばないようにします。

── 愛したい派ですか。愛されたい派ですか。

愛したい。追いかけたいです。もちろん愛されたいですけど、愛されすぎると、ちょっと冷めちゃうというか、追われると冷めるタイプなので。絶対無理だろうっていうような高嶺の花を落としたい人間です。

── 藤原さんの愛情表現ってどんな感じなんですか。

結構ガツガツですよ。気になる人がいたらまめに連絡するし。どこかに誘って断られても、何回かはめげずにいきます。

── 付き合ったあともそれは変わらずに。

基本はそうですね。もちろん相手から多少は来てほしいけど、来られすぎるのはアレなので。自分の方が想っているくらいの方が僕には合っているのかなと。

── 相手から「LINEを早く返して」とか言われるのは嫌ですか。

それは嫌かなあ……。

── じゃあ、自分もあんまりそこは気にしない?

気にします(笑)。

── するんですね(笑)。

しますよ(笑)。でも直接早く返せとは言わない。ただ、何してるんだろうっていろいろ考えちゃいます。基本的に心配性なんですよ。ついいろいろ心配して不安になっちゃうから、なるべく早く返してくれたら安心します。

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撮影/奥田耕平、取材・文/横川良明、ヘアメイク/oya(KIND)、スタイリング/中瀬 拓外