神戸発クロスメディアイベント『078』と
『ぴあフィルムフェスティバル(PFF)』が初のコラボ!
「音楽」「映画」「IT」「食」など、さまざまなコンテンツを掛け合わせた神戸発のクロスメディアイベント『078(ゼロ・ナナ・ハチ)』。みなとのもり公園やメリケンパークといった神戸市のさまざまな名所で開催される『078』は、子供から大人まで楽しめる幅広いイベントが目白押しだ。第2回の開催となった2018年には、75000人を超える参加者が神戸に結集しており、今年も盛り上がりを見せること間違いなし!
第3回目となる今回、そんな活気溢れるイベント『078』と若手映画作家の登竜門『ぴあフィルムフェスティバル(PFF)』の初のコラボレーションが実現! 「PFFアワード2018」受賞作7本と招待作品『わたしたちの家』の上映に加え、参加監督&招待作家&PFF荒木啓子ディレクターによるトークセッションも行われる。
本特集では神戸市をあげて開催される『078』の注目ポイントと、PFF上映作品をご紹介します!
『PFF×078film』に参加するPFF監督8名に、“神戸”に関する質問をぶつけてみました! 個性豊かな監督たちが揃うPFF、監督それぞれの持ち味が出た色とりどりの回答が続出!
参加監督8名をご紹介!
『わたしたちの家』
清原惟
1992年生まれ、東京都。「PFFアワード2017」グランプリを受賞した本作が、2018年1月渋谷ユーロスペースを皮切りに全国公開中。
『川と自転車』
池田昌平
1984年生まれ、福岡県。
『すばらしき世界』
石井達也
1998年生まれ、茨城県。東放学園映画専門学校に入学。年2本しかつくられない同校の卒業制作作品として選出され、本作が完成。
『ある日本の絵描き少年』
川尻将由
1987年生まれ、鹿児島県。アニメスタジオに勤務後、映像制作会社を起業。主な作品に『ニッポニテスの夏』(09)、『ステラ女学院高等科C3部』(13)。
『オーファンズ・ブルース』
工藤梨穂
1995年生まれ、福岡県。京都造形芸術大学入学後、『サイケデリック・ノリコ』(15)、『サマー・オブ・ラブを踊って』(16)を制作。
『一文字拳 序章 ―最強カンフー少年対地獄の殺人空手使い―』
中元雄
1991年生まれ、広島県。WEBデザイナーの傍ら、専門学校で映画制作を学ぶ。主な作品に『DEAD COP』(17)、『怪しい隣人』(18)。
『からっぽ』
野村奈央
1994年生まれ、東京都。武蔵野美術大学に通いながら、フリーランスで映像監督をしている。監督作に『道子、どこ』(16)。
『19歳』
道本咲希
1997年生まれ、大阪府。ビジュアルアーツ専門学校大阪にて本作を制作。現在は上京し予告編制作会社に勤務。
―ズバリ、“神戸”といえば?
清原 海も山もある。港町。海の方はお台場とか東京の1番未来っぽい場所と似てるなぁと思った。一方、古い建物をリノベーションした古着屋さんとか、高架下の混沌とした商店街とかもあって、そのコントラストが好きです。
池田 やはり“神戸牛”ですね。しかし私は、そんな高級なお肉は生まれてこの方口にしたことはなく、もっぱら高級百貨店のショーケースの向こう側、あるいはチラシか何かで見かけるだけでございます。
石井 『仁義なき戦い』に出てくる、明石組の岩井ですね。岩井のセリフはどれも最高で、「おんどれらも吐いた唾飲まんとけよ」が超カッコイイ。
中元 ウルトラセブンの第14・15話の『ウルトラ警備隊西へ』を思い出しますね。子供の頃から特撮作品が好きな僕が1番最初に神戸を知るきっかけになりました。
道本 神戸といえば……風景? 阪急の駅の下の長い商店街。そこから山側に行けばすぐに急な坂道になり、海側に行けば途端に潮風に吹かれる……。あとは神戸港とポートタワー、海岸線沿いの工場と海のそばのチャペル。大阪生まれの私にとっては身近な異国でした。
南京町©一般財団法人神戸観光局
北野異人館・風見鶏の館©一般財団法人神戸観光局
―神戸に関するエピソードはありますか?
清原 大学1年生の時友達と初めて行きました。2回目は、初めてPFFに入選した年、神戸上映のためにひとりで。エデンという喫茶店に行ったのと、神戸映画資料館でストローブの作品を観たのが思い出深いです。
川尻 小学生の頃、伯母が震災にあって、仮設住宅に住んでいた時に会いに 行ったのが印象的です。
工藤 南京町を撮影のロケ地で使用させていただいたことです。初めて中華街という場所を訪れたのですが、異世界に入っていくような感覚で高揚を抑えきれませんでした。それだけ熱気というかパワーのある場所だと思います。
中元 バイク好きの僕は自分のカワサキ製のバイクでツーリングがてらに、カワサキワールドによく行っておりました。ちょうどいい距離なんですよね。景色良さそうなので六甲山にも走りに行ってみたいですね。
道本 中・高の遠足は神戸に行き、高校生の時に流行ったデートスポットは神戸。大阪からの距離もちょうどよく、風景も異国のようで。デートに行った友人の話を聞いて、憧れを抱いていた覚えがあります。また、私自身も神戸ビエンナーレや、美術館・古着屋さん巡りなどでよく行っていたので、学生時代によく遊んだ場所です。
―神戸で行ってみたいところは? 理由も教えて!
池田 今“神戸”でググってみたら“神戸のオタク婚活”というのが出てきたのですが、こういうのは積極的に参加し、私のオタク的一面を存分にアピールしていきたいと思いますが、最近は深夜アニメをチェックすることもないので話が合うか不安ですね。
石井 神戸市北区花山にある斜行エレベーターです。ユニークでカッコよくて、一目見て虜になってしまいました。写真で見るだけでゾクゾクする、あの異質な空気感を味わってみたいです。
川尻 大人になって兵庫に行っても、お隣の西宮の甲子園(バイトで)や、尼崎(ダウンタウンの故郷の聖地巡礼として)などしか行った事がなく、神戸まで行ってないのでちゃんとした有名な観光名所に行きたいです。
工藤 北野異人館街に行ってみたいです。やはり、私は日本の街並みという場所から離れた土地に興味があるんだと思います。もうひとつは、PUFFYの曲の歌詞で出てくるメリケン波止場という場所に行ってみたいです!
野村 六甲山へ! 100万ドルの夜景を!
―神戸を舞台に映画を撮るとしたらどんな作品を撮りたいですか?
清原 神戸の歴史ある建物で、かつてそこで暮らしていた人たちが幽霊となって出てくる物語。海は必ず撮りたいです。
池田 34歳の冴えない自主映画監督が神戸に赴き、三宮センタープラザでBL好きの女子と意気投合。同棲生活が始まり、神戸の映像制作会社に勤め始めてそろそろ籍でも入れるか……、というところ同棲相手が浮気。その浮気相手というのがPFFの別の受賞者だった、という映画はどうでしょうか!
石井 血まみれの寡黙なヤクザが、斜行エレベーターでゆっくり上ってくるシーンが浮かんだので、そんな映画が撮りたいです。
川尻 神戸が舞台というと『火垂るの墓』と『攻殻機動隊』のイメージが強いですが、『攻殻機動隊』はいい加減、士郎正宗の原作通りの映像が見たいというのがありますね。恐れ多くて自分がやりたいとは思わないですが……
工藤 関西弁を話す人物たちの物語をずっと撮りたいと思っていました。最近、1番上の兄を捨てようとする弟と妹(成人済みの)が、逃避行をする男女と出会うという物語を書いたので、石橋静河さん、太賀さんと一緒に撮れたらなと。ずっと飛行場という場所に憧れていて、神戸空港の滑走路で映画が撮れたら最高です。
中元 僕の中で神戸といえば“ウルトラセブンvsキングジョー”なので、神戸港を舞台に戦う特撮ヒーロー物を撮影してみたいですね。他には、神戸はどこも絵になるので、あえてホラーにチャレンジしてゾンビ映画とか撮れたらサイコーだなーと思います。血の海になる神戸港とか観たい人いるんじゃないですかね。
野村 神戸牛の直授乳で育った、マザコンならぬウシコンである天涯孤独の牧場経営者の男が、職業体験に訪れた女子高生との恋愛を経て、乳離れするお話。
道本 坂道と坂道から見える海が撮りたいと思いました。そこを自転車で駆け下りちゃいそうな女の子が主人公で……。
神戸がロケ地となった映画は多数!
公開を控えた注目作は?
『轢き逃げ -最高の最悪な日-』
©2019映画「轢き逃げ」製作委員会
5月10日(金)公開の本作は、俳優・水谷豊が監督・脚本・出演の三役を務めた人間ドラマ。ある轢き逃げ事件を軸に、“嫉妬”という感情を掘り下げながら、人間の心の奥底をあぶり出していく。
撮影は2018年4月~5月にかけて、神戸30カ所以上で行われた。『078』では本作の公開を記念し、主演の中山麻聖、石田法嗣によるトークショーが開催される。
★トークショーの詳細はこちらにて随時発表予定
『牙狼〈GARO〉-月虹ノ旅人-』
©2019「月虹ノ旅人」雨宮慶太/東北新社
雨宮慶太監督が生み出し、アニメや特撮ドラマに展開されてきた『牙狼<GARO>』シリーズの最新作が今秋公開予定。ダークな表現やVFXを駆使した映像など、従来の特撮ヒーロー作品にとどまらない独特の世界観で人気を博している。
実は本作も神戸がロケ地となった作品のひとつで、2018年6月に撮影が行われている。『078』では本作を使用したVFX体験コーナーを設置し、最新VFXについて紹介する。
★体験コーナーの詳細はこちら