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収蔵作品展 戦後版画の隆盛 深沢幸雄と池田満寿夫

20/6/2(火)~20/7/12(日)

佐倉市立美術館

当初、画家を目指していた深沢幸雄(1924-2017年)は空襲による後遺症のために歩行困難となり、1954(昭和29)年頃から机上で制作出来る銅版画を独学で始める。詳しい技法書も無い時代、不自由な足では情報収集もままならず、千葉県市原市のアトリエでは困難の連続だったと思われる。しかし、そうした逆境下での試行錯誤によって深沢は極めて独自の表現を獲得、銅版画を始めて約3年後の第25回日本版画協会展では最高賞である協会賞を受賞するなど、早い時期からその才能を認められる。1963(昭和38)年にはメキシコ政府の依頼により、銅版画の技法を教えるために3ヶ月間メキシコシティに滞在。深沢はこの滞在をきっかけにメキシコを第二の故郷として交流を続け、1994(平成6)年には同国に銅版画を普及させた功績により、外国人に与えられる最高勲章であるアギラ・アステカ(アステカの鷲の意)を受章する。
池田満寿夫(1934-97年)は1956(昭和31)年、前衛芸術家・瑛九(1911-60年)の助言によって色彩銅版画を制作。当初、生活の糧を得るために始めた銅版画だったが、1960(昭和35)年の第2回東京国際版画ビエンナーレ展への出品が池田に大きな転機をもたらす。同展の審査委員長であり、クレーやカンディンスキーの研究家として著名なヴィル・グローマン博士(1887-1968年)が強く推薦したことにより、池田の作品が文部大臣賞を受賞したのだ。
実はこの文部大臣賞の受賞者が発表されたその瞬間、深沢は池田のすぐ隣にいて、「全く無名の青年に光が当たった時で華やかな受賞歴の最初の光景である」と後に文章にしている。その後、池田は1966(昭和41)年の第33回ヴェネチア・ビエンナーレにおいて版画部門大賞を受賞する。
本展では無名時代から交流があり、共に世界へと活躍の場を広げることで戦後版画の隆盛期を支えた二人の代表的な作品をとおして、銅版画の魅力を紹介。尚、本展では千葉県にゆかりがあり、戦後版画を代表する作家として、浜口陽三(1909-2000年)、深沢の教え子である清原啓子(1955-87年)の作品もあわせて展示する。

開催情報

ジャンル
美術館

10:00〜18:00、月曜日休館

※入館は閉館の30分前まで

料金

無料

※( )内は前売及び20名以上の団体料金

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