「オーライ展」会田誠、赤松音呂、O JUN、棚田康司、山口晃

ロゴデザイン：三星安澄

ミヅマアートギャラリーでは、5月26日（水）より、会田誠、赤松音呂、O JUN、棚田康司、山口晃による「オーライ展」を開催する。
私たちはあらゆる境界線の中で生活をしている。社会における境界線は、日々変化しているが、特に昨年からのパンデミックによってその変化は加速しているように感じる。国、人種、性別などの、様々な分断が垣間見える出来事やニュースが増加し、人と人との距離感や価値観が大きく揺れ動く時代となった。
一方で普遍的な世界においても、あちらとこちら、あなたとわたし、あの世とこの世など、多様な境界が存在する。日常が急速に移り変わる中で、私たちが境界線について考える機会は増えているといえるだろう。
本展は、「境界線」をテーマに展開しつつ、境界を超えて5人の作家たちの作品をいったりきたり「往来(おーらい)」しながら、お楽しみいただきたいという思いを込めて、オーライ展と名付けた。
同意や承知を示す際に使われる「オーライ」という言葉は、もともと「all right」が語源の和製英語。それもまた、言葉の境界をいつの間にか飛び越えたからこそ生まれたものと言えるかもしれない。そんな曖昧さや緩やかさも時には必要なのではないだろうか。
この変化の時代だからこそ、ゆったりと作品の往来を楽しみながら、作品同士の共振を感じていただけるような展示となりましたら幸いである。
※会田誠作品《東京城》は、7月1日より開催されるTokyo Tokyo FESTIVAL スペシャル13「パビリオン・トウキョウ2021」のために制作された作品。本展では、この作品の一部を6月12日（予定）まで特別展示する。