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線の迷宮〈ラビリンス〉Ⅲ 齋藤芽生とフローラの神殿

19/10/12(土)~19/12/1(日)

目黒区美術館

目黒区美術館では、これまで「線の迷宮〈ラビリンス〉」と題し、線の魅力と可能性に迫る企画を、「細密版画の魅力」展(2002年)、「鉛筆と黒鉛の旋律」展(2007年)とシリーズで展開し、好評を得てきた。第3回目となる本展では、過去と現代のはざまを独自の視点で捉える画家 齋藤芽生の絵画世界と、19世紀植物図鑑の名作《フローラの神殿》を紹介する。
「美術と文学の間で揺れ動いていた若い私にとって、博物学への興味は新鮮なビジョンをもたらした。一枚で独立した絵画ではなく、言葉と複数の絵からなる博物図鑑として、ものごとの体系を表現するアイディアを得たのだ。観察対象は外界の自然物ではなく、「表立って語られることのないひそやかな人生の縮図」だった。」
このように作家が語る、制作初期の《毒花(どくばな)図鑑》や《日本花色考》には、花に託された思春期の心理が、図鑑のかたちで表現されている。やがて花のモチーフから離れ、箱型の団地の窓を扱う一連のシリーズが始動。自らが幼少期を過ごした団地の記憶を元に描いた《晒野団地四畳半詣(さらしのだんちよじょうはんもうで)》では、窓枠の奥に人々の気配が描かれる。そしてその後、窓のうちの居住者へ向けられていた作家の観察眼は、外へと向かう。図鑑や窓といった形式から脱し、日本各地への旅を重ねながらイメージを収集した現実の記録と過去の記憶がモチーフとなった《密愛村(みつあいむら)Ⅲ・Ⅳ》や《野火賊(のびぞく)》。ここでは、ロードムービーの一場面をみるかのように、今も街道沿いに遍在する歓楽施設の跡地などが再構築されている。同時に、学生時代の作家にも刺激を与えたという植物図鑑《フローラの神殿》を展覧する。本作には、28種の花々の堂々たる姿が描かれるとともに、他に類を見ない詩的な背景描写がなされ、19世紀における世界へのまなざしを見て取ることができる。
本展は、齋藤芽生作品(約100点)と、植物図鑑の至宝《フローラの神殿》(30点)を同時に展覧し、「図鑑」のように複数の絵画と言葉で社会を描く現代作家の魅力に迫る。

開催情報

ジャンル
美術館

10:00〜18:00、月曜日休館(10月14日(月・祝)及び11月4日(月・休)は開館し、10月15日(火)及び11月5日(火)は休館)

※入館は閉館の30分前まで

料金

一般800(600)円、大高生・65歳以上600(500)円、小中生以下無料

※障がい者手帳をお持ちの方とその付添の方1名は無料
※(  )内は20名以上の団体料金
※目黒区内在住、在勤、在学の方は、受付で証明書類をご提示頂くと団体料金
※各種割引の併用不可

出品作家

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