精神〈こころ〉の声

ロシアの鬼才Ａ・Ｎ・ソクーロフが、内戦状態が続く中央アジア・タジキスタンを撮影した５部構成のドキュメンタリー。1994～95年にかけて戦場近くに長期滞在した彼は、季節の移り変わりとともに戦場の若い兵士たちを撮影。戦争の政治的な背景は語られず、故郷を離れた兵士たちが料理や洗濯をし、時に戦場に出かけるといった日常が描き出されている。副題は“戦争からの日記”と付けられ、ソクーロフの戦争への思いが映像で綴られた作品だ。