奇蹟の芸術都市バルセロナ展
19/11/15(金)~20/1/19(日)
静岡市美術館
スペイン・カタルーニャ自治州の州都バルセロナは、古来、地中海交易の要所として栄えた。18世紀後半以降は、新大陸との貿易や産業革命によって経済的に大きく発展し、町の近代化が進んでいく。19世紀後半には、中世の様式やフランスのアール・ヌーヴォーなどの同時代の他国の芸術運動が結びついた「ムダルニズマ」と呼ばれる新しい芸術様式が生まれ、アントニ・ガウディ(1852-1926)やリュイス・ドゥメナク・イ・ムンタネー(1849-1923)らによる独特のスタイルを持つ建物が次々と造られていった。また若き日のパブロ・ピカソ(1881-1973)やジュアン・ミロ(1893-1983)、サルバドール・ダリ(1904-1989)は、19世紀末から20世紀初頭にかけてバルセロナで過ごし、独自の表現を模索し続けた。
本展は、今もなお多くの人々を引き付けてやまない都市バルセロナの魅力の源泉を、町の近代化を促進させた19世紀後半のイルダフォンス・サルダー(1815-1876)による新たな都市計画から、20世紀のスペイン内戦(1936-39年)までの約80年間に生み出された芸術作品の中に辿ろうとするもの。カタルーニャ美術館などの協力により、絵画や家具、宝飾品など多彩なジャンルによる作品約130点で、近代カタルーニャ芸術の精華を紹介する。