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“派遣切り”と闘った労働者たちの実話描く「時の行路」公開決定、主演は石黒賢

ナタリー

20/2/14(金) 12:35

「時の行路」

「ハチ公物語」「ふるさと」などで知られる神山征二郎が土肥拓郎と共同で監督を務めた「時の行路」が、3月14日より東京の池袋シネマ・ロサ、4月11日より大阪・第七藝術劇場で公開される。

田島一による同名小説を原作に、リーマンショックの影響でリストラされた労働者たちの実話を描いた本作。主人公は大手自動車メーカーの工場で働きながら、妻と子供へ仕送りを続けてきた五味洋介だ。ベテラン技能者として周囲から信頼されていた派遣社員の洋介は、経済不況による非正規労働者の大量解雇で突如職場を追われてしまう。仲間と一緒に労働組合を結成するものの、闘病中の妻・夏美が倒れ、洋介はさらなる苦境に立たされる。

石黒賢が洋介、中山忍が夏美を演じたほか、渡辺大、安藤一夫、綿引勝彦、川上麻衣子、松尾潤、村田さくらがキャストに名を連ねた。日色ともゑがナレーションを担当している。神山、石黒、中山によるコメントは下記に掲載した。現在、予告編がYouTubeで公開中だ。

神山征二郎 コメント

映画は心の糧。心の栄養分です。
「時の行路」はアメリカの大手証券会社の経営破たんによって引き起こされた世界不況下の物語です。
世界経済のグローバル化が声高に叫ばれはじめた挙句の果ての出来事でした。世界中で、いや、私たちの足元で巨大な危機が渦巻いています。
それをひしひしと感じていました。
そんな時代を生きている私たちの、しかし希望は失わないぞ、
という心の糧の映画をつくりたいと思い続けてきました。
主演の石黒賢さん、その妻を演じた中山忍さん、そしてこの映画に参加した、
みんなみんなありがとう。

石黒賢 コメント

「時の行路」の出演は、神山監督とご一緒できる事が一番の理由でした。内容的には少し地味なお話ではありますが、出演する意義のある作品と感じました。
作品の主題となる「派遣切り」については社会的な立場が弱い人間が、一方的に憂い目にあい、切り捨てられてしまうという現実が、他人事とは思えません。憤りを感じるし、やはり勇気を持って立ち上がる事の大変さと重要さを、改めて感じました。
今回は中山忍さんと夫婦役となりましたが、以前にも共演させていただいたことがあり、すぐにリレーションシップを築くことができました。可憐で穏やかでありつつ、非常に包容力のある女性を演じてくれたので、とてもお芝居がしやすく、感謝しています。

中山忍 コメント

ある日、神山監督から一本のお電話を頂いたことから、全ては始まりました。「忍ちゃん、この役『夏美』を演じてみないか?」尊敬する監督からこう声をかけて頂けることは役者として何よりの喜びです。一も二もなくお引き受けしました。しかし、台本を読み進めていくごとに、作品の持つテーマが、あまりにも過酷で重く難しく私の手に負えないような気持ちになりました。なぜ、神山監督は私に「夏美」を演じてみないかと言ってくれただろう…悩みました。そのとき、ハッと心に思い浮かびました。「夏美さん」がごく普通の家庭の妻であり、母であり、娘でもある「ごく普通の女性」だからではないだろうか? 大きな時代の波にも飲み込まれそうになりながらも、「ただただ懸命に家族を愛した女性」を素直に演じてみたい、そう思いました。撮影中は、石黒賢さんが「一家の柱」として、朗らかに明るく現場を照らしてくださったおかげで、安心して取り組むことができました。
わたしにとって「時の行路」は「家族の愛情物語」です。多くの方に観ていただけたら嬉しいです。

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