アーティストたちが稽古場での“素”をチラ見せする「ケイコレ」。この連載ではさまざまな俳優が、数日間にわたる自身の稽古着姿をダイアリー形式で紹介する。ひそかに憧れている稽古場のファッションリーダーは？ いつか使いたいと思っている稽古グッズって？など、現在稽古中の作品の見どころも交えて教えてもらう。

第10回は、子役として活動を始め、現在は“夢を追いかけてアメーバのように広がり続ける”俳優集団D-BOYSのメンバーでありながら、阿佐ヶ谷スパイダースにも加入するという、芸事に秀でたマルチな才能をまさに“アメーバ”のように発揮している大久保祥太郎が登場だ。大久保は現在、5月から7月にかけて上演されるミュージカル「ロミオ＆ジュリエット」の稽古中。同作で大久保は、新里宏太とマーキューシオ役をWキャストで務める。いいところの坊ちゃんで漢気のあるマーキューシオ役なんてぴったり！な彼が「ケイコレ」に寄せた姿には、意外にもちゃめっ気のある“素”が満載。稽古着姿はもちろん、憧れのファッショニスタへの思い、新たな仕事の野望をも明らかにする。

Day1

基本的にゆるっとした服装が多いですが、このNIKEのセットアップは細身なのにものすごく動きやすくて重宝しております。

スニーカーは仲間からの誕生日プレゼント。

Day2

ゆるっとしたadidasのジャージに、所属している劇団・阿佐ヶ谷スパイダースの公演Tシャツ。劇団のグッズですが、普段使いできるくらいかわいいです。

あ、言い忘れていましたが、激しく動く芝居のときは、ヘアバンド必須です。楽です。髪、邪魔です。坊主にしたいです。

Day3

リトルトゥースＴシャツ。オードリーさんのラジオのグッズです。黒も持ってます。言わずもがな、深夜ラジオのヘビーリスナーです。移動時間は基本的にラジオを聴いています。ラジオ聴くために日々生きてます。ラジオやりたいなあ。この思い、ラジオ関係者に届け（笑）。

稽古着におけるこだわりは？

稽古着はミュージカルやストレートプレイにかかわらず、とにかく動きやすさ重視です。シンプルであればなお良し。役に寄せる場合もあります。

基本的に派手な色は似合わない自負があるので、白・黒・紺・グレーがほぼですね。

「稽古着おしゃれだな！」と思う共演者は？

黒羽麻璃央くんですかね。スタイルがいいので、もちろん何を着ても似合うんでしょうけど、さりげないおしゃれな感じが、かっけーっすね。あの顔とスタイルが欲しいですね。くれませんかね？（笑）

いつか手にしたい憧れの稽古アイテムは？

ジャージーのセットアップとスニーカーは、なんぼあってもいいですからね。ミルクボーイさんみたいな感じになりましたけど（笑）。

ハイブランドのジャージで稽古してる人を見ると「うおい！ やっとんなあ!! くれや!!! それ!!!!」と思いますね（笑）。

ミュージカル「ロミオ＆ジュリエット」で特に注目してほしいのはどんなシーン？

この時代に最も必要な“愛”がテーマになっているミュージカル「ロミオ＆ジュリエット」。シェイクスピアの不朽の名作のミュージカル版ですが、キャストも一新して、新しいロミジュリになっております。いろいろな“愛の形”を感じていただければ幸いです。よろしくお願い致します。何とぞ。

プロフィール

1995年、東京都生まれ。俳優。幼少期から舞台・映像・吹き替えなどで活躍する。近年はD-BOYSメンバーとして活動し、2018年からは阿佐ヶ谷スパイダースにも参加。近年の出演作に阿佐ヶ谷スパイダース「桜姫～燃焦旋律隊殺於焼跡～」、シス・カンパニー公演「日本文学シアターVol.6【坂口安吾】『風博士』」、KAAT神奈川芸術劇場プロデュース「オレステスとピュラデス」、「イヌビト ～犬人～」、shared TRUMPシリーズ 音楽朗読劇「黒世界 ～リリーの永遠記憶探訪記、或いは、終わりなき繭期にまつわる寥々たる考察について～『雨下の章』」など。

※「黒世界」の黒は旧字体が正式表記。