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神聖かまってちゃん計4時間のワンマンライブ完走、「進撃の巨人」OP曲のフルサイズ初披露も

ナタリー

21/1/2(土) 12:28

神聖かまってちゃん(撮影:真島洸 / Cuon)

神聖かまってちゃんのライブイベント「Net Generation.'20」が12月27日に東京・LIQUIDROOMで開催された。

「Net Generation.」は神聖かまってちゃんが2016年より毎年行っている恒例のライブイベント。今回は神聖かまってちゃんのみが出演し、3部構成のライブを展開した。会場には新型コロナウイルス感染防止のガイドラインに則った人数の観客を入れ、Streaming+での有料配信、ツイキャスでの無料配信も実施された。

今年1月にちばぎん(B)が脱退したのち、2月にZOCとのツーマンライブを行った彼らだが、その後に予定されていた新体制での初のワンマンツアーは新型コロナウイルス感染拡大の影響により中止に。パンデミック以降も無観客での配信ライブやロックイベント「BAYCAMP」への出演はあったものの、新体制での観客を入れての単独公演は初ということもあり、メンバーはこれまで溜まったものを目の前のファンにすべてぶつけるように4時間におよぶライブを行った。

第1部は「光の言葉」でスタート。の子(Vo, G)は目の前のオーディエンスに向けて「会えてうれしいぜ。1年ぶり? 10年ぶりみたいな気がするぜ」と声をかけた。「男はロマンだぜ!たけだ君っ」でサポートメンバーの柴由佳子(チーナ)によるバイオリンが高らかに響き、「ひとりぼっち」「ゆーれいみマン」とバンドは次々に曲を披露。メンバーも観客もみんな、晴れ晴れとした顔でひさびさの有観客ライブを楽しんでいた。感染対策のため観客は声を出せないものの、腕を振り上げてその場でジャンプ。バンドが一丸となって前のめりに突き進むように演奏した「スピード」では、アカペラの部分で観客の手拍子が鳴り響いた。

明滅するおどろおどろしい照明を浴びながら、の子が狂気的な笑みを浮かべて奇声を上げ、フリーキーなセッションが繰り広げられた「トンネル」を経て、第1部は終盤戦に。「美ちなる方へ」「砲の上のあの娘」をニコニコしながら気持ちよさそうに歌ったのち、彼らは「ねこラジ」で一旦ライブを終了させた。

スペーシーなSEとともに始まった第2部では、メランコリックな雰囲気をまとった楽曲がセットリストに多く組み込まれた。カオティックなトラックに乗せて力なくつぶやくように歌った「通学LOW」や、mono(Key)がパッドを叩いてみさこ(Dr)とともに激しいリズムを打ち鳴らした「聖マリ」を経て、彼らはしばしの暗転ののち、アニメ「『進撃の巨人』The Final Season」のオープニングテーマ「僕の戦争」をフルサイズで初披露。士気を高めるような荘厳な雰囲気を持ちつつ、どこか恐怖感を煽られるこの曲を、の子はオーディエンスを睨みつけながら意気揚々と歌い上げる。テレビサイズ音源にはない後半、歌詞が日本語に変わると楽曲の世界観も変化。その後の「ロボットノ夜」では、青い照明に照らされた薄暗いステージで、の子は太陽のコロナの映像を流したタブレットを片手に持って無感情に歌った。monoはMCで「僕の戦争」を初めてライブで演奏したことについて「やっと披露できたよ」「今年中にフルを皆さんに聴かせることができてよかったです」と語り、感無量の様子だった。

感情を込めて泣きそうな声で「マイスリー全部ゆめ」を歌い、緊張感あふれるステージングで観客を引き込んだのち、の子はそのまま声を詰まらせながら「雲が流れる」を歌唱。「自分らしく」「レッツゴー武道館っ!」では声を出せない観客に向かってコール&レスポンスを求めた。ライブ終了後、観客としゃべれずに悔しそうなの子は「いつか本当に、来年の夏とか、魂同士でぶん殴り合おうぜ!」とフロアに向けて呼びかけた。

「怒鳴るゆめ」でスタートした第3部は「Os-宇宙人」「友達なんていらない死ね」と続き、彼らは序盤からラストスパートをかけるように気合いを込めて演奏。「僕は頑張るよっ」での子は、鼻水を垂れ流しながら「みんな死ぬよ!」と熱唱した。

ここでのMCはmonoの提案で「2020年一番よかったこと」をそれぞれ挙げることになり、みさこは「鶏みたいに3歩歩くと忘れちゃうんだけど、今日が一番いい日だ」と回答。続けて「普段からプライベートが充実してるとかじゃなくて、ライブがないと基本的に何もないの。ライブがあるとやっと『命を持った人間なんだ』って思えるよね」と語り、それにの子が「みさこさんずっと病んでたからね。大変だったんだよマジで」と応えて、ステイホーム期間中にみさこがメンバーに「ちょっと元気がありません」「さみしいから付き合ってください」とメッセージを送っていたことが明らかにされた。このことを振り返っての子は「俺たちホストクラブじゃねえんだよ」笑った。

ダンスチューン「Girl2」では、の子がかつらを被って女装し、monoがキリンの頭の覆面をかぶってパフォーマンス。2人は続く「drugs,ねー子」でも楽しそうにダンスをした。「ピョンピョンしようぜ!」というの子の声で「フロントメモリー」が始まると、会場の観客は無言のまま一斉に飛び跳ねて、会場に一体感が生まれた。爆発的なエネルギーを発しながら演奏された「夕方のピアノ」では、の子が声を振り絞って何度も「死ね!」と絶叫。このときに枯らした喉を震わせて「おやすみ」で高い声を出し、メンバーはまたステージを去った。

アンコールの拍手に呼び戻されたの子は「とんでもない朗報です! 残り5曲やる予定だったけど、2曲しかできねえぜ! だからこの2曲をぶちかます!」と、時間がかなり押していることを観客に報告。さっそく「全世界のカス共に乾杯」を披露した。そしての子は目の前のオーディエンスに向けて「皆さん今回こういう状況の中で、来てくれてありがとうございます……なんて言わねえよ。だってお前らは来たいから来てるわけだからさ。お前らも舐めんなよって話だろ? この何もなかった年の年末に、こういう状況でもどうしても来たいっていう、リスクを負ってでも来たいという期待を、俺たちに、そしてお前ら自身に込めて来たんだろ!? わかってんだよ!」と叫び、「だからお前ら全部解放しろよ!」と発破をかけた。

4時間におよぶライブのラストを飾ったのは「ロックンロールは鳴り止まないっ」。感極まって涙目になったの子は間奏で「涙が出てきたとかさ、そんな臭えこと言いたくねえよ俺だって。でもなんかひさびさにこうやってステージに上ってギターを持つと、音が、俺の中で鳴る音が、情熱が、鳴り止まねえんだよ!」とシャウト。さらに曲の終わりに「僕の中で10代の頃から変わらないものがあるんです。大人になっても、こんな歳になっても、魂が燃えるものはあるんだよ! お前らもそうだろ!?」と絶叫した。の子は声を出せない観客に向けて「ゲロと同じ。大便と同じ。ゲロ吐いていこうぜ。その熱い魂をゲロで吐き出していこうぜ」と言ってコール&レスポンスを要求。「次のライブはどうやってできるかわかんないけど、覚悟しとけよこの野郎」と観客に語りかけ、やりきった表情で長丁場のライブを終えた。

なお、Streaming+での有料配信のアーカイブ映像は明日1月3日(日)23:59 まで視聴することができる。

神聖かまってちゃん「Net Generation.'20」

第1部

SE. 放課後の図書室
01. 光の言葉
02. 男はロマンだぜ!たけだ君っ
03. ひとりぼっち
04. ゆーれいみマン
05. スピード
06. 笛吹き花ちゃん
07. 建物んちの君
08. 黒いたまご
09. トンネル
10. 美ちなる方へ
11. 砲の上のあの娘
12. ねこラジ

第2部

01. 知恵ちゃんの聖書
02. ねこねこレスキュー隊
03. るるちゃんの自殺配信
04. 通学LOW
05. 聖マリ
06. 僕の戦争
07. 夜空の虫とどこまでも
08. ロボットノ夜
09. マイスリー全部ゆめ
10. 雲が流れる
11. 自分らしく
12. レッツゴー武道館っ!

第3部

01. 怒鳴るゆめ
02. Os-宇宙人
03. 友達なんていらない死ね
04. 僕は頑張るよっ
05. グロい花
06. 天使じゃ地上じゃちっそく死
07. Girl2
08. drugs,ねー子
09. フロントメモリー
10. 夕方のピアノ
11. おやすみ
<アンコール>
12. 全世界のカス共に乾杯
13. ロックンロールは鳴り止まないっ

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