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岡田健史、鈴鹿央士、眞栄田郷敦 春・夏ドラマを盛り上げた同年代ルーキーの活躍

リアルサウンド

20/9/11(金) 14:00

 異例のクールとなった春・夏ドラマを盛り上げた『私の家政夫ナギサさん』と『MIU404』(共にTBS系)。両作で活躍したルーキーといえば、岡田健史、鈴鹿央士、眞栄田郷敦ではないだろうか。

 奇しくも3人は、昨年成人を迎えたばかりのフレッシュな同年代の俳優。今後も出演作が続き、主演作もそう遠くはないであろう3人のそれぞれの魅力について、ライターの西森路代氏に話を聞いた。

 西森氏は、岡田のデビュー作『中学聖日記』(TBS系)の放送前から彼の評判を聞いていたという。

「『中学聖日記』で岡田さんの姿を見る前から、“すごい新人がいる”という評判は聞いていたことがあったんです。元高校球児でスカウトされてから何年も経ってやっとデビューしたことなど、話題になる情報もたくさんあって注目もされていましたが、いざドラマを観たら、そういう話題は関係なく大抜擢される意味がわかった気がしました。デビュー作が人気女優・有村架純さん演じるヒロインの相手という難しい役で、演出の塚原あゆ子さんから演技指導を受けながら取り組んでいたそうですが、中学生から高校生、社会人と、ドラマと一緒に成長しているような姿を見せてくれました。時々、ものすごく印象に残る表情をするときがあって、『中学聖日記』での、聖(有村架純)を追いかけて、自転車で倒れるシーンは今でも忘れられない場面の一つです。今回、『中学聖日記』の新井順子プロデューサーと演出の塚原あゆ子さんが再タッグを組んだ『MIU404』でまた戻ってきて、“今後もドラマの王道を歩いていく人”というイメージがあります。主演作もたくさんやりつつ、こうした大作では、チームの中のひとりを演じられることは、先輩俳優から学べる、彼にとっていい環境だったのではないでしょうか。ここ2年でたくさんの作品に出演していますが、同じタイプの役が一つもなく、いろんな経験を積んできていると思います。すごく華がある人なので、これからが楽しみな俳優の一人です」

 そして、『MIU404』で岡田演じる九重が救った高校生・成川を演じた鈴鹿。彼も昨年公開された『蜜蜂と遠雷』でデビューしたばかり。

「鈴鹿さんが『MIU404』で演じた成川は、高校生の普通の子で、純粋だからこそ悪い方に引き入れられてしまう役でした。『蜜蜂と遠雷』では、松岡茉優さん、森崎ウィンさん、松坂桃李さんという、経験も豊富で上手な俳優さんに囲まれるなか、鈴鹿さんが演じた風間塵は、相当な比重の高い役だったと思います。彼の役に説得力がないと物語が成り立たないような難しい役で、こちらも自然にさらっとやっていて、ただただすごいというしかない。抜擢されるだけの素質があるし、“異端児”と呼ばれるほどの天才の役を成り立たせていたし、ピアノのシーンにも説得力がありました。また、すごく楽しそうで、純粋無垢な子どもっぽさも感じさせるのに、のってくると恐ろしいぐらいの才能を持っているという役の設定そのもののように感じられました。計算をして、テクニックで演じるとかではなく、本当にそのままの雰囲気が役と重なっていて、役の中でも天才だけど、鈴鹿さん自身も天才なんじゃないかと思わせるほどの存在感がありました。『MIU404』でもキーパーソンのひとりではありましたが、今後もいろんな作品で顔を見ることになりそうです」

 眞栄田のドラマ初出演作は、昨年放送された『ノーサイド・ゲーム』(TBS系)。そのときの姿を振り返りながら、『私の家政夫ナギサさん』で演じた役では、彼の俳優としてのイメージが一新されたと西森氏は語る。

「『ノーサイド・ゲーム』で演じた七尾圭太は、海外から帰国した選手という役柄で、体重を増やして役をいとめたということで、ちょっと謎めいた雰囲気が印象的でした。そのあと、映画『午前0時、キスしに来てよ』では、橋本環奈さん演じるヒロインのことをずっと思い続けている等身大の役を演じていて、身近にいそうなリアリティのある役柄もハマるとということもわかりました。『私の家政夫ナギサさん』でも、ラブコメディの作品にも自然に溶け込んでいました。瀬川遙人というキャラクターは、原作にはない役なので、自分自身でいろんな要素を付け加えないといけない部分もあったり、かつリアリティを持たせないといけない難しさがあったと思いますが、登場時はイマドキの新入社員らしさをうまく強調して演じていたのが、終盤に向けて新入社員としての成長の部分をしっかり見せてくれたのがよかったです」

 最後に、西森氏はドラマが若手俳優の成長の場になることについて、以下のように述べた。

「ドラマは、人気者を起用してその人気を視聴率につなげるということも多いですが、若手俳優をちゃんと物語の中のひとりとして起用し、成長させる場所でもあってほしいと思うんです。そして、その結果、その俳優がみんなに知られることになるのはすごくいいことだと思います。若手俳優が多くのスタッフや先輩俳優の中で役を通じて成長できるドラマだからこそ、今回の3人の俳優も正当に評価され、注目されているのかなと思います」

 彼ら3人が、今後もいろんな経験を経て、再びドラマに戻ってくるとき、次はどんな姿を見せてくれるのか。そして、続々と始まる新ドラマからも、彼らのような若手俳優たちが誕生していくことを望みたい。

■配信・リリース情報
金曜ドラマ『MIU404』
Paraviにて全話配信中
12月25日(金)Blu-ray&DVD-BOX発売
出演:綾野剛、星野源、岡田健史、橋本じゅん、黒川智花、渡邊圭祐、金井勇太、菅田将暉、生瀬勝久、麻生久美子
脚本:野木亜紀子
演出:塚原あゆ子、竹村謙太郎、加藤尚樹
プロデュース:新井順子
音楽:得田真裕
製作:TBSスパークル、TBS
(c)TBS
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/MIU404_TBS/

『私の家政夫ナギサさん』
Paraviにて全話配信中
2021年1月13日(水)Blu-ray&DVD-BOX発売
出演:多部未華子、瀬戸康史、眞栄田郷敦、高橋メアリージュン、宮尾俊太郎、平山祐介、水澤紳吾、岡部大(ハナコ)、若月佑美、飯尾和樹(ずん)、夏子、富田靖子、草刈民代、趣里、大森南朋
原作:『家政夫のナギサさん』(四ツ原フリコ著/ソルマーレ編集部)
脚本:徳尾浩司
演出:坪井敏雄、山本剛義
プロデューサー:岩崎愛奈(TBSスパークル)
製作:TBSスパークル、TBS
(c)TBS

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