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仲村宗悟、下野紘、浪川大輔、森久保祥太郎……『声優と夜あそび2020』出演者の音楽活動を辿る

リアルサウンド

20/5/1(金) 6:00

 AbemaTV「アニメLIVE」チャンネルで放送中のバラエティ番組『声優と夜あそび』。2018年に放送が開始された本番組は、毎週月曜から金曜まで人気声優が2人ずつ日替わりでMCを務め、ディープな“夜あそび”を披露する人気のコンテンツだ。

(関連:仲村宗悟、内田雄馬……『アイドルマスター SideM』出演メンバー音楽ソロ活動に注目

 この4月から新シーズン『声優と夜あそび2020』に突入し(※)、MCには新たな顔ぶれも。本稿では男性声優陣にフォーカスをあて、なかでも声優業と並行して音楽アーティスト活動を行なっている仲村宗悟、下野紘、浪川大輔、森久保祥太郎について紹介していきたい。

※4月13日よりスタートする予定だったが、新型コロナウイルスの影響で延期を発表。緊急企画としてキャストがリモートで放送を行なう等の特別編が放送されている。

<『声優と夜あそび2020』4月からの新MC陣>
平日22時より放送
月曜日:安元洋貴、仲村宗悟
火曜日:下野紘、内田真礼
水曜日:小松未可子、上坂すみれ
木曜日:浪川大輔、石川界人
金曜日:関智一、森久保祥太郎
<『声優と夜あそび 繋(コネクト)』>
平日毎日23時半より15分間の放送:金田朋子、木村昴

■満を持してアーティストデビューを果たした仲村宗悟

 仲村宗悟が担当するのは、『声優と夜あそび 2nd season』から続投の“超重低音イケボ”の持ち主・安元洋貴(個人的には『ワンパンマン』キング役での好演をぜひチェックしてほしい)とタッグを組んだ月曜日。昨年10月30日にアーティストデビューを果たした仲村だが、ミュージシャンを志し上京したことや、『アイドルマスター SideM』DRAMATIC STARSのリーダー・天道輝役でその高い歌唱力が周知されていたため、「ようやくデビューしてくれた!」というのが正直なところ。

 デビュー曲「Here comes The SUN」は、これから始まるアーティスト・仲村宗悟としての旅路をも暗示するかのような、決意と希望に満ち溢れた内容だ。軽やかに、伸びやかに響く歌声と、心から楽しそうにギターを弾く彼の姿が見られる「Here comes The SUN」のMVは自粛続きで陰鬱としているいま、心に爽やかな風をもたらしてくれること間違いない。

 今年3月には2ndシングル『カラフル』をリリース。朝の情報番組『スッキリ』の2020年3月度テーマソングとして起用された「カラフル」は、仲村本人の作詞・作曲によるもの。「好き」という想いをまっすぐに綴った歌詞と、転調するメロディ、力強い歌声は「Here comes The SUN」とはまた違った彼の魅力をたくさん発見できる楽曲となっている。いま最も注目すべき声優アーティストのひとりと言えよう。

■“新たな色”に挑戦し続ける下野紘

 『声優と夜あそび 2nd season』水曜日担当の下野紘&内田真礼ペアがそのままスイッチした火曜日。

 下野は2016年3月に1stシングル『リアル-REAL-』でアーティストデビューして以来、コンスタントに音楽活動を続けている。15年間声優としてキャリアを積み、成熟しつつあったタイミングで感じた自分自身への物足りなさから「自分をレベルアップさせたい」、「新しい自分を表現したい」と考えた下野は、それまでの“笑顔で明るい下野紘”といったイメージを封印し、“クールでロックな下野紘”として音楽活動を開始する。

 キャラクターソングを歌う機会は多々あった下野だが、アーティストデビューした当初はどうやって“下野紘の音楽”を表現していけばいいのかわからなかったという。それでも、自分が伝えたいと思っていることを実直に追い続けた下野は、徐々に“自分の音楽”を確立していった。その集大成として、ひとつの区切りとなったのが2018年に開催したライブハウスツアー『Color of Life』だろう。

 2017年に行なった『バースデーライヴイベント 2017~Running High~』では、ライブだけでなく、バラエティーコーナーや朗読劇なども織り交ぜていた下野だったが、『Color of Life』では「アーティスト・下野紘として、歌だけで勝負したい」とライブハウスにこだわり、デビュー当初の“クールでロックな下野紘”だけではない、さまざまな色を見せてくれた。

 昨年リリースされたコンセプトシングル『sympathy』では温かなメロディに乗せてやわらかい歌声を、4thシングル『Soul Flag』では頑張る人たちに向けてた熱いエールを届けた下野紘。新しい表現に挑戦し続ける彼の今後も楽しみだ。

 ちなみに筆者としては、男性声優7名による工藤静香カバーミニアルバム『Shizuka Kudo Tribute』で下野が歌った「MUGO・ん…色っぽい」もぜひ聞いていただきたい(めちゃくちゃ可愛い)。

■ファンを楽しませることにかけての天才・浪川大輔

 2018年に『声優と夜あそび』の放送が始まって以来、木曜日を担当してきた浪川大輔。『声優と夜あそび2020』では新たに参加した石川界人とペアを組む。

 2010年よりアーティスト活動を続けている浪川だが、彼の音楽を最も堪能できるのはライブだろう。彼が率いるバンド・NON STRESSのパフォーマンスにはとにかく元気をもらえるのだ。ステージの一瞬一瞬を楽しんでいる彼らの姿を見ているだけで、自然と気持ちが弾んでくる。

 浪川自身、2015年に行なった日比谷野音での5周年ライブ『1915+ON』がひと区切りだったと振り返るが、そこで新たに「自分を変えていかないといけない」と思い、「クセのある曲が続いたから、キレイなメロディの楽曲をやりたい」と臨んだ4thシングル『My Treasure』を経て、念願だった和テイストの5thミニアルバム『賽』のリリースが実現した。

 『声優と夜あそび』でも見られるように、いつも明るくお茶目な愛すべき“いじられキャラ”の浪川大輔だが、音楽を作る過程ではつねに自分を追い込み、苦しんでいるという。「努力している姿はエンタメにはいらない」と考える浪川は、自分の苦しむ姿を決して表には出さないが、彼のそのスタンスこそが浪川大輔たる所以であり、ファンを楽しませるステージにつながっているのだろう。

 「毎年ツアーをやるとかじゃなくても、ずっと音楽活動に触れていたい」と語る浪川。吉野裕行とのユニット・Uncle Bombの活動もあわせて見守っていきたい。

 一方、浪川とペアを組んだ石川は「歌や踊りが得意ではない」とするも、キャラクターソングを歌うことは多く、なかでもTVアニメ『宇宙戦艦ティラミス』のスバル・イチノセ役として歌う楽曲はどれもオススメ。純粋なスバルと石川のまっすぐな歌声がリンクしていて、キャラクターソングとしての良さが詰まっている印象だ。

■アーティスト活動20周年に向け、エネルギーを蓄えた森久保祥太郎

 『声優と夜あそび』で数々の逸話を残してきた金曜日担当・関智一の新たなパートナーに抜擢された森久保祥太郎。

 2001年よりソロアーティストとして音楽活動を続けてきた森久保は来年20周年を迎える。”PHASE”を重ねてきた彼のライブツアー『心・裸・晩・唱』も、今年10月から11月にかけて全国8カ所をまわる「~PHASE8~」が予定されているが、2月下旬にインタビューした時点では「やりたいことがありすぎて、どういったプランにしようか、まだ固まっていない」とのこと。

 とはいえ、新しいPHASEを迎える予感は確実にある。森久保は昨年、ソロ名義での活動を控え、Shinnosuke(元SOUL’d OUT)とのユニット・buzz★Vibesの活動に集中した。そうすることで新たなモチベーションを得て、ソロ活動に向けてのエネルギーをしっかり充填できたと語る。

 たしかに、20年も続けていくなかで、つねに「前作よりも良いものを出していきたい」と意識を高く保つには相当なエネルギーが要るだろう。アーティストとして第一線を駆け抜けてきた森久保でも、モチベーションの維持には苦悩していたはず。そんな彼がいま、満タンのエネルギーで臨もうとしている新しいPHASEは、果たしてどんな景色となるだろうか。興味は尽きることがない。

 2017年11月以来の森久保祥太郎名義でのリリースとなった13thシングル『I’m Nobody』。表題曲かつTVアニメ『天晴爛漫!』のED曲でもある「I’m Nobody」は、作品の世界観を含んだアコースティックな曲調だ。いつものテイストとはまた違った魅力が込められた13thシングルを皮切りに、20周年に向けてエネルギーを蓄えた森久保から目が離せない。

 再び余談となるが、先述した工藤静香カバーミニアルバム『Shizuka Kudo Tribute』には関も森久保も参加している。関による「激情」、森久保による「抱いてくれたらいいのに」はともに、 大人の男の色気を存分に含んだふたりが工藤静香の名曲を情熱的に歌い上げる印象的な楽曲となっているので、ぜひ聞いてみてほしい。(とみたまい)

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