佐々木俊尚 テクノロジー時代のエンタテインメント
最近のAIについて考察する―パーソナリティを再現するために必要なこと
毎月連載
第17回
今年春に公開されたレプリカ(Replika)というウェブアプリケーションがある。これは米サンフランシスコのルカ(Luka)という企業が開発したもので、見た目は人工知能(AI)と英語のテキストでやり取りできる単なるチャットボットだ。しかし普通のチャットボットと異なるのは、AIがやり取りしているユーザーの話しぶりや口調、書き癖などを学んで進化していき、ユーザーの分身のようになっていくこと。つまりレプリカは、自分の分身をコンピューターの上に複製(レプリカ)できるアプリなのである。