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『ななにー』は新しい地図の成長記録ーー3人のすべての活動を吸収して磨かれるアドリブ力

リアルサウンド

19/10/7(月) 6:00

 稲垣吾郎、草なぎ剛、香取慎吾が、月に1度だけ7.2時間の生放送を繰り広げる『ななにー』こと『7.2 新しい別の窓』(AbemaTV)が10月6日も放送された。歌手活動に、役者活動に、ラジオに、店舗ディレクションに……と、『ななにー』スタート当時からは想像だにしなかった幅広い活躍で忙しい日々を過ごす3人が、一堂に会する貴重な機会となっている。

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 バスの中で、ひと月の動きを振り返り、まったりと語り合うコーナーでは、10月1日にデジタルシングル「10%」をリリースしたばかりの香取がこの日の生放送では披露しないことに対して、稲垣が「聞きたいよ! なんかいろいろ間に合ってないんじゃない?(笑)」とツッコミを入れる場面も。そんなふうにお互いの活動について話す姿を見られるのが、この番組の何よりの価値になりつつある。

 新しい地図を広げて以降、SNSをスタートさせて一人ひとりの真っ直ぐなメッセージが届くようになったものの、やはり掛け合いから生まれるトークというのは格別だ。今後も、忙しい日々が続くかもしれないが、このバス移動中の振り返りトークはできる限り続けてほしいと願うばかりだ。

 一方で、3人が一緒に新しい体験をする姿をリアルタイムで見届けられるのも、『ななにー』ならではの面白さ。今回は新企画『生で潜入! 72(なに)から72(なに)まで大調査』と題して、子役事務所テアトルアカデミーを調査しに行った3人。

 「潜入」を「侵入」と、さっそく言い間違いを披露して、周囲を和ませる草なぎ。「(子役事務所の前)だから、ごま油のいい匂いがするんだ」と瞬時にボケてみせる稲垣。物腰柔らかな広報担当の“菊池さん“に「好きなタイプ」とハイタッチしてみせる香取と、生放送ならではの反応も三者三様で微笑ましい。また、子役たちと一緒にレッスンを受ける3人の様子は、まさに抱腹絶倒。想像力やアドリブ力が試されるお題が次々と出てくるも、次々と対応してみせる姿は、さすがの一言。なかでもインタビューゲームで「スキップ日本代表」を配役された稲垣は秀逸だった。

 小林星蘭がインタビュアーとなって「滞空時間などの意識はされているんですか?」と問う。すると、「アハ! よく聞かれる質問なんですよ」と爽やかに笑って見せる稲垣のなりきり具合が笑いを誘う。「滞空時間も含めてのスキップなんだけど、ん~、ま、頭の中では数えてるよね。リズムが流れてる。ターンタタンタン、ターンタタンタンって。うん、音で感じてるって感じかな?」とアドリブでここまで語れるようになったのは、きっと『ななにー』で鍛えられた生放送スキル。9月30日よりスタートした、稲垣の初レギュラー生ワイドラジオ『THE TRAD』(TOKYO FM)でも、さらにアドリブ力は磨かれていくに違いない。

 また、「バイクで世界一周をした人」を担った草なぎは、相変わらずのキャラクターで、アドリブインタビューを切り抜ける。子どもから「どうやって海は渡ったんですか?」と質問を受けると「浮き輪をつけたな」と涼しい顔で間髪入れずに返していく。さらに「顔は乾燥しなかったんですか?」と聞かれたペアの子役が「クリームをヌルヌルになるまでつけました」と答えると「うん、ふたりで塗ったな」と畳み掛ける。そんなやり取りも、草なぎが楽しみながら続けてきたYouTubeでの活動を彷彿とさせる。

 香取に至っては、唐揚げを前に泣きの演技を披露するという難題を突きつけられながらも、食いしん坊のキャラをしっかりと入れてくる、さすがのアドリブ力を披露。さらに、広報の菊池さんを巻き込んで予定調和にない笑いを生み出していく。その姿に、夏に放送された『欽ちゃんのアドリブで笑』(NHK・BSプレミアム)の活躍を思い出してしまった。

 3人の生放送の姿には、アイドルとしての長年の活動はもちろんのこと、近年の経験もすべて吸収し、さらに進化しているのだと感じずにはいられない。さらに、次々と広げていく活動の幅に、お互いが「いいよね」と言い合い、「もっと見たいよ」とツッコミを入れ合い、「いっしょにやる?」とコラボしていく。そんな新しい地図ならではの成長の記録を、これからも『ななにー』に期待している。(佐藤結衣)

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