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ぴあ

いま、最高の一本に出会える

新しい地図が教えてくれる新しい時代の生き方 YouTuber 草なぎ剛の近況報告を見て

リアルサウンド

19/4/1(月) 6:00

「オープニングから感激されて、号泣している方もいて。わざと照れ隠しで“今日は花粉が舞ってるから、泣いている方が会場多いですね”なんてジョークで言ってるんですけど。でもね、本当はわかってますから。ね、感動的なステージということで」

(関連:稲垣&香取&草なぎ、新しい地図の航海はまだまだ続くーー初のファンミで深めた“NAKAMA”との絆

 3月27日、草なぎ剛がYouTubeに『【近況報告】新しい地図から1年半で思うこと【仲間とミーティング開催!】』と題した動画をアップした。草なぎが、稲垣吾郎、香取慎吾と共に新しい地図をスタートさせて、およそ1年半。映画や舞台、CMなど、精力的に活躍してきた3人。SNSや、インターネットテレビでのレギュラーバラエティ、香取の個展など、新しい世界に飛び込んだからこそ見ることができた風景もたくさんあった。「ゼロになる覚悟だった」「必死です」と言いながらも、その忙しそうな姿を安心して見届けられたのは、何よりも彼らがいい顔をしていたからだ。

 そんな彼らが満を持して、応援してくれるNAKAMAと直接会える機会を実現させた。2月、東京からスタートした『NAKAMA to MEETING』。東京・武蔵野の森スポーツプラザメインアリーナに集まった8000人を前にしたときの感想を、草なぎは「ちょっと今までやってきたコンサートを自分の中で思い起こすような場面もあったりとか、見ている人の中にもそういう気持ちがあったりとかして……うーん、そうですね、なんかグッとくるものがありますね」と、胸がいっぱいな様子で振り返る。

 歌って、踊って、トークして……これまで培ってきたものを思い起こさせるコンサートの要素もありながら、観客が自由に撮影してSNSにアップすることができる「SNSタイム」を設けるなど、新しい取り組みも。ちなみに、毎公演のSNSタイムで衣装を変えているのは、稲垣のアイデアだそうだ。思い返せば、彼らを自スマホで自由に撮影することなど、1年半前には考えられないことだった。それまで「当たり前」だと思っていたことを、いったん取っ払ってしまうドキドキ。そして新しい「当たり前」を作っていくワクワク。もちろん、これまでの「当たり前」のリスペクトも忘れない。目指すのは、より気持ちのいい方向へ。

 「そんな遠く見てないし、そんな先のことって考えてないんですよ。なんかね、1歩1歩しっかりと歩んできた結果が、今回のファンミーティングに繋がってるんだなと思って。そうすると、感動的になりますね!」肩肘を張らず、リラックスした表情で話す草なぎは、本当に楽しそうだ。NAKAMAが温かく見守ってくれるから、どんなにスベっても怖くないという草なぎは、ミーティングで生まれたという「つよっちゃま!」を連呼。

 「つよぽん」と呼ばれることに対して、違う返し方を模索したところ「最初は“つよちゃんですよ”とかなんとか言う感じだったんですよ。“つよちゃん”が”つよちゃま”になって、最後は“つよっちゃま”になったみたいな。アハハハ、ふっふっふ」と説明しながら草なぎは1人で笑ってしまうし、その目の前で愛犬・くるみちゃんがフガフガおもちゃで1人遊びしている。そして、多くの視聴者はその様子を1人でニヤニヤと見ている。それぞれが自由に過ごしながらも、繋がっていることを感じられる、平和で、愛しい時間。これも、草なぎならではのエンタメといえるだろう。

 ボーダーを超えては、新しい世界を見つけて遊び、そこでできた「当たり前」を、さらに超えていく。彼らの歴史は、いつだってその連続だった。昭和で作られたアイドルの概念を、軽々と超えて、バラエティという遊び場を発見してくれた。ドラマ、映画、舞台、情報番組のMCへと、テレビの中で地図を広げていった。あるときは草なぎが韓国語を習得して国境を超えて見せてくれたこともあった。またあるときには香取がアートや創造する喜びを視聴者と分かち合い、またあるときには稲垣が読書の楽しさを伝えてくれた。個性を認め、誰もが「オンリーワン」だと歌ってくれた。大きな災害に打ちひしがれたときには、手を取り合う大切さを絶えず伝え続けてくれたし、今もなお、その傷を抱えた人に心をくばり続けてくれている。そしてこの1年半でテレビとWebのボーダーも、驚くほど柔軟に超えていった彼ら。終わりゆく平成という時代は、彼らがあらゆるものに対して「超える」強さを見せてくれた時代だったのかもしれない。

 そして、迎える新たな時代。「今までの僕らの一緒に共有してきた時間、重みとか、温かさとか感じますね」とファンミーティングを振り返る草なぎの言葉に、新しい時代と向き合うヒントを感じた。同じ時、同じ国に生きているというだけでは、私たちは大きな者を共有している。それでも日々、価値観の相違で摩擦が生まれ、立ちはだかる大きな壁を前に愕然としたりもする。残念ながら、悲しみは消えることはない。しかし、だからこそ、彼らのように笑顔を広げるアイドルの存在が私たちには必要なのだ。くだらないことで笑い、相手が笑ってくれることが嬉しくて泣く。そんな愛のあふれる時間を、どれだけ多く誰かと共有できるか。それが、彼らの教えてくれる新しい時代の生き方なのではないだろうか。(文=佐藤結衣)

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