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編集部の週末オススメ番外編 HBOドラマ『アウトサイダー』の“得体の知れない恐怖”がすごい

リアルサウンド

20/5/29(金) 18:00

 毎週末に編集スタッフが週替りでオススメ映画・特集上映を紹介する「週末映画館でこれ観よう!」番外編。全国各地の緊急事態宣言が解除され、東京都内でも6月1日から営業が再開される映画館も出てきました。というわけで、番外編としてはおそらく最後になるであろうこの特別企画。今週は副編集長の宮川がオススメの配信・放送作品をご紹介いたします。

参考:スティーヴン・キング原作映画、成功の秘訣は? 『IT/イット』『ドクター・スリープ』から考える

■『アウトサイダー』

 『IT/イット』シリーズ完結編『IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。』や『シャイニング』の続編『ドクター・スリープ』、Netflix『イン・ザ・トール・グラス -狂気の迷路-』やリメイク版『ペット・セメタリー』など、去年から今年にかけて再び原作小説の映像化作品が続々世に放たれてきた“ホラーの帝王”スティーヴン・キング。

 そんなキング原作作品の中でも“最も不気味”な作品をいま観ることができる。『ゲーム・オブ・スローンズ』や『ウォッチメン』のHBOが初めてキング作品をドラマ化し、日本ではBS10 スターチャンネルで放送、Amazon Prime Videoの「スターチャンネルEX -DRAMA & CLASSICS-」チャンネルで配信されている『アウトサイダー』だ。

 この作品、とにかく“不気味”の一言に尽きる。物語の始まりは、ジョージア州の小さな町で起きた11歳の少年の惨殺事件。複数の目撃者の証言や血液などの物的証拠から、少年野球のコーチをしている高校教師のテリー(ジェイソン・ベイトマン)が容疑者として逮捕される。ところが、事件のあった日の同じ時間に、テリーは学会のため約100キロ離れた町に出張していたことが、それを裏付ける証拠とともに明らかになる。単純に解決すると思われた事件だったが、不可解な超自然現象によって謎に満ちた展開に。自身も15歳の息子を失ったばかりのベテラン刑事ラルフ(ベン・メンデルソーン)や、謎に満ちた天才私立探偵ホリー(シンシア・エリヴォ)らが、過去に起きた事件との関係性などから、真実に迫っていく。

 現時点で全10話のうち第6話まで配信(放送は第4話まで)されている本作だが、毎週木曜の日付が変わる瞬間に飛びついて観てしまうほど、とにかく続きがめちゃくちゃ気になる中毒性がある。それは、“得体の知れない恐怖”が核にあるのが大きいと思う。第1話での前述した惨殺事件(少年の死体の描写がこれまたすごい)を入り口に、それ以降は登場人物たちや別の事件などが複雑に絡んでいく。この物語がどういう結末を迎えるのか、いまの段階では全く想像がつかない。

 中でも第2話での展開が衝撃だった。ネタバレになってしまうので気になった方はぜひ観ていただきたいのだが、「こんな展開あり!?」と度肝を抜かれた。そんな第1話と第2話の監督を務めたのは、事件の容疑者となってしまうテリーを演じたジェイソン・ベイトマン。主演、製作総指揮、監督を務めたNetflixドラマ『オザークへようこそ』も高評価だったベイトマンが、この作品で作り手としての手腕を確固たるものにしたのではないだろうか。

 悪役の印象が強いベン・メンデルソーンの哀愁漂う演技や、主演映画『ハリエット』の日本公開も控えるシンシア・エリヴォの圧倒的な存在感など見どころ満載。いまからでもまだまだ間に合うので、ホラーやサスペンス好きの人にはぜひ観てほしい。(宮川翔)

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