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菅田将暉が『MIU404』にジョーカーさながらの登場 赤い服の男に漂う“隠し切れない狂気”

リアルサウンド

20/7/22(水) 8:00

 回を追うごとに志摩(星野源)と伊吹(綾野剛)のバディ感に深みが増し、視聴者の心を掴んで離さないTBS金曜ドラマ『MIU404』(TBS系)。そして、第3話のラストで登場し、視聴者に衝撃を与えたのが菅田将暉だ。

【写真】菅田将暉が恐怖を植えつけた『3年A組』柊一颯役

 事前に告知されていなかった菅田の突然の登場に、ドラマ終了後3分も経たずに「菅田将暉」 のワードがTwitterのトレンド入りを果たした。その後、公式ホームページでも、まだ名も知らぬ役柄の菅田がレギュラーであることが明かされ、ネット上では菅田の演じる役柄について早くも様々な考察が繰り広げられている。

 菅田が登場したのは、クレジットが表示され、米津玄師によるエンディングテーマ「感電」が流れてからのタイミングだ。警察からただ一人逃げ延び、ビルの外階段に潜む少年・成川(鈴鹿央士)の前にふらふらと現れ、唐突に関西弁で話しかける。階段のシーンであること、立ち振る舞い、赤いレザージャケット姿はさながらジョーカー(映画『ジョーカー』(2019年)の主人公)のよう。明るい声と関西弁で少年に話しかけ、階段の上から街へと叫び声を上げるシーンでは狂気さえも感じさせた。

 この日の登場で、菅田は少年に「俺は君の味方」と傘を差し出す。その後突然、夜の街に向って「ワーーーーッ!」と大声をあげると、その叫びはたちまち少年にも伝播する。「クソがー!」「シネ―、ボケー!」と2人が叫びを共有する瞬間は、少年の心がビー玉のように菅田の元へと転がり落ちる瞬間でもあった。カラフルで怪しげなドーナツEPと呼ばれるドラッグを持っているところから、まともな人物ではないことだけは分かる。

 菅田将暉といえば、これまでにも『共喰い』(2013年)、『あゝ、荒野』(2017年)などの映画作品で、“隠し切れない狂気”を内包する青年役を数多く演じてきた。多くの監督から「感覚で捉える役者」との評価を受ける菅田にとって、ある種の危なさを含んだ役柄は彼の手腕の見せ所となるだろう。

 近年最も印象深いのは、1年半ほど前に放送された『3年A組 ―今から皆さんは、人質です―』(日本テレビ系)でのブッキーこと柊一颯役ではないだろうか。このドラマの序盤での菅田は淡々とした笑顔で生徒らに恐怖の授業を敷いたかと思えば、突発的に怒りをあらわにし生徒を殴り、そして銃まで向ける始末。まさに得体の知れない恐怖を、生徒だけではなく視聴者にまで植え付けた。今後の『MIU404』では菅田が“感覚で魅せる狂気”をまた見せてくれるのか。その点にも注目して見守りたい。

 第4話へと続いた本作だが、最新話では菅田は一切出てこなかった。菅田の正体は一体どんな人物なのか、どのように事件に関わってくるのか、今後の登場はいつになるのか、謎は深まるばかり。しかし、この重大なサプライズの続きを見逃すわけにはいかないので、ぜひリアルタイムで視聴したいところだ。

(Nana Numoto)

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