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日向坂46 上村ひなの、天才的な大喜利力とまっすぐな強さ 16歳の誕生日を機に魅力を深堀り

リアルサウンド

20/4/16(木) 6:00

 日向坂46の上村ひなのが4月12日に16歳の誕生日を迎えた。2018年11月29日に前身グループ・けやき坂46に唯一の3期生として加入して以降、グループの最年少メンバーとして活躍。加入から1年も経たずに「一番好きだとみんなに言っていた小説のタイトルを思い出せない」というソロ曲を任させるなど、運営からの期待も大きい。そこで本稿では、改めて上村の魅力について掘り下げてみたい。

(関連:『日向坂46ストーリー』、なぜ大ヒット? 2層のファンニーズを満たした仕掛けを考察

 上村は2018年6月1日から開始された乃木坂46、欅坂46、けやき坂46の坂道シリーズ新メンバー選考オーディション「坂道合同オーディション」に合格。応募者約13万人という狭き門を見事突破した。同期は乃木坂46の遠藤さくら、賀喜遥香、筒井あやめら4期生、欅坂46の田村保乃、松田里奈、森田ひかるら2期生メンバーとなる。2018年12月13日には東京・日本武道館にて開催された『ひらがなくりすます2018』に登場し、ファンの前で「いつでもどこでも変化球、ひなのなの」と自己紹介した。また2019年3月に欅坂46からの卒業を発表した長濱ねると雰囲気や容姿が似ていたこともあり、“けやき坂46に長濱ねるが再来”とネット上で話題になった。

 グループでは先輩たちから愛させる妹のような存在で、特にセンターを務める小坂菜緒との関係性は深い。2019年9月に埼玉・さいたまスーパーアリーナで開催された「日向坂46『3rdシングル発売記念ワンマンライブ』さいたまスーパーアリーナ」で上村は初めて多くの楽曲のパフォーマンスをすることとなった。当然、覚えなくてはいけないことが山のようにあり苦悩する日々が続いたというが、そんな中、上村に優しく手を差し伸べ、近くで見守りアドバイスをおくっていたのは小坂だったという。上村は尊敬する小坂に対し、「菜緒さんの姿を見ていて、センターになりたいというよりか、センターになれる人にならなきゃいけないなとすごく思いました。センターになれるくらい魅力のある素敵なアイドルにならなきゃなって」とカメラを前に思いを明かしていた。これに対し小坂は「みんなが輝いてるからこその日向坂だと思うし、今ひなのが言ってくれてすごいうれしい。日向坂はみんなでもっともっと上を目指していけると思う」と語りかけていた。この2人の関係性を表したシーンは、多くのおひさま(日向坂46のファンの名称)が胸を熱くした場面だったように思う(『セルフ Documentary of 日向坂46 #3』TBSチャンネル1より)。

 一方、バラエティ番組で上村は、持ち前のセンスやいい意味での身体能力を活かし数々の笑いをおひさまに提供してきた。上村は自身について「運動が全般ダメなので……」と語っているが、『ひらがな推し』時代に企画された「誰よりも高く跳べ!居残り走り高跳び対決!」ではバーを手で掴んで飛ぶ気配をまったく感じさせなかったり、バーの下に潜りそうになるなどで番組MCを務めるオードリーを爆笑させていた。1stシングル『キュン』ヒット祈願では一緒に走った加藤史帆に「若林(正恭)さんが2人(小坂・高本彩花)をひいきしている事についてどう思う?」と聞かれると、上村は「ちょっとないんじゃないかな……」とストレートに返して、スタジオ中を笑いに包んだ。

 そしてなんと言っても上村が才能を爆発させたのは『日向坂で会いましょう』(テレビ東京)での「センス一致!若様チョイス」の大喜利企画だろう。「(若林が)収録でスベッた時なんと励まされたい?」という問いに対し、上村は「元気田支店長(げんきだしてんちょう)」と変化球で打ち返し、スタジオを爆笑に包んだ。続けて、「若林が春日とコンビを組んでいる最大の理由は?」という問いに「心友だから」と答え、ここでもクリーンヒット。これに若林は「クソ……あいつとはタイマンで大喜利対決する事になるな……」とコメントする場面もあった。その後に出された「とある芸人ランキングで若林がダントツ1位を獲得。さてどんなランキング?」というお題には「○カバヤシさん」とただただ秀逸な解答でまたもやメンバーたちを笑わせる。そして「若様のテンションが上がる一言は?」というお題に対し「ヘイ!」とだけ放ってスタジオを爆笑させた。この上村のあまりにも高い打率の高さに、若林が「上村はすごいな……。上村はちょっとね、お前はじき見つかるだろうな。忙しくなるぞ……」とボソッと呟いたのは、番組の中でも隠れた名場面と言っていいのではないだろうか。

 上村のキャッチコピーは「いつでもどこでも変化球、ひなのなの」。大喜利のお題を変化球で打ち返す能力を考えると、彼女のことを的確に表現している名コピーだと思う。しかし小坂は上村について「変化球でもあるしストレートでもある。とても強い人!!」と印象を語っていた。確かにソロ曲「一番好きだとみんなに言っていた小説のタイトルを思い出せない」を力強く歌う姿は“強さ”を感じさせてくれるし、尊敬する小坂を素直に称賛するなど、まっすぐな一面も持ち合わせている。

 「同期がいなくて、すごく寂しくて、なんで私は1人なんだろうと悩んだ時も最初の頃はあった」と語ったこともあった上村だが、つい先日、髙橋未来虹、森本茉莉、山口陽世という3人の同期メンバーが加入した。同じ「坂道合同オーディション」を受け、一足早くメンバーとして活躍していた上村だがそんな3人を「同じオーディションを受けた仲間ですし、マブダチです」と“心友”として紹介していた。その姿は新たに加わった3人を、心の底から歓迎しているように思えた。“センターになれるくらい魅力のある素敵なアイドルにならなきゃ”と語る上村と新3期生は、先輩たちの背中を見ながらアイドルとして輝きを増していくことだろう。今後の成長が楽しみでならない。(中山洋平)

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