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TIFF観客賞に輝いたミステリー「動物だけが知っている」邦題改め12月に公開

ナタリー

「悪なき殺人」 (c)Jean-Claude Lother

2019年に第32回東京国際映画祭(TIFF)で観客賞などに輝いた「動物だけが知っている」が、邦題を「悪なき殺人」に改め12月3日より全国で順次公開される。

「ハリー、見知らぬ友人」「マンク ~破戒僧~」で知られるドミニク・モルが監督を務めた本作。映画の軸となるのは、フランスの山間にある人里離れた町で吹雪の夜に女性が行方不明となった事件だ。この失踪事件を中心に、それぞれ秘密を抱えた5人の男女が思いもよらない形で交錯し、フランスからアフリカにまたがる壮大なミステリーが紡がれる。

主演を務めたのは「ジュリアン」のドゥニ・メノーシェ。「女っ気なし」のロール・カラミー、「レ・ミゼラブル」のダミアン・ボナール、TIFFで最優秀女優賞に輝いたナディア・テレスキウィッツもキャストに名を連ねている。

原作はコラン・ニエルによる小説「Seules les Bêtes(原題)」。本作のユニークな設定が気に入り映画化を考えたというモルは「5人がどう紐付くのか? そして失踪事件の真相は一体何なのか? この謎めいた世界観に、読んでいて好奇心がどんどん掻き立てられました」と振り返る。さらに映画について「本作は5つの『愛』の物語で構成されています。誤解や秘密、妄想、失望、幻滅から生じたフラストレーションの溜まった非対称の愛の物語です。どのキャラクターも愛したい、そして愛されたいという衝動にかられて行動しています。愛を求め、愛を信じ、愛を分かち合い、愛に生きる。それを叶えたくて彼らはみな理想を想像し、その想像が彼らを動かします。それが良い方向に転じる場合もあれば、悪い方向に転じることもあるのです」と語っている。

「悪なき殺人」は東京・新宿武蔵野館ほかで公開。12月4日よりデジタル配信も行われる。

※「悪なき殺人」はR15+指定作品

ドミニク・モル コメント

コラン・ニエルの原作を読み、このユニークな設定をすぐ映画化したいと思いました。
物語は猛吹雪の夜に行方不明になったある女性の謎の失踪事件を軸に、それぞれ秘密を抱えた5人のキャラクターを中心にした5つのストーリーが展開していきます。いかにそれぞれが絡み合い、補い合い、かつ、矛盾しているか。5人がどう紐付くのか? そして失踪事件の真相は一体何なのか? この謎めいた世界観に、読んでいて好奇心がどんどん掻き立てられました。原作を3分の2くらいまで読み進むと、物語の舞台が雪で覆われたフランスの山間の町から、突如、灼熱のアフリカに移り、驚かされました。私たちにとって物語の中心は、失踪事件の真相解明ではなく、登場人物たちと、彼らが取ってきた行動を通して彼らがそれぞれどんな夢を抱き、どんな世界に生きているかを描くことにあるのです。
本作は5つの「愛」の物語で構成されています。誤解や秘密、妄想、失望、幻滅から生じたフラストレーションの溜まった非対称の愛の物語です。どのキャラクターも愛したい、そして愛されたいという衝動にかられて行動しています。愛を求め、愛を信じ、愛を分かち合い、愛に生きる。それを叶えたくて彼らはみな理想を想像し、その想像が彼らを動かします。それが良い方向に転じる場合もあれば、悪い方向に転じることもあるのです。

(c)2019 Haut et Court – Razor Films Produktion – France 3 Cinema visa n° 150 076

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