第92回アカデミー賞で国際映画賞とドキュメンタリー映画賞の2部門にノミネートされた『ハニーランド 永遠の谷』が、今春公開されることが決定した。

参考：『パラサイト』は2020年の『ROMA』か？　異例づくしの外国語映画がオスカー作品賞を獲る勝算

　本作は、ギリシャの北に位置する北マケドニアで作られたドキュメンタリー。昨年のサンダンス映画祭でもグランプリを含む最多3冠、アカデミー賞の前哨戦ともいえる全米映画批評家協会賞やニューヨーク映画批評家協会賞でも最優秀ノンフィクション賞を受賞するなど、これまでに各国の映画祭などで30以上の受賞を重ねている。

　北マケドニアの首都スコピエから20キロほど離れた、電気も水道もない故郷の谷で、寝たきりの盲目の老母と暮らすヨーロッパ最後の自然養蜂家の女性。「半分は自分に、半分は蜂に」それが持続可能な生活と自然を守るための信条だ。そして、突然トレーラーで押し寄せた見知らぬ家族、子供たちとの交流、貪欲と病気、破壊と再生。3年の歳月と400時間以上の撮影から生み出された、人間の、自然の、存在の崇高さと美しさに満ちた希望の物語を映し出す。

　なお、ドキュメンタリー映画が、ドキュメンタリー映画部門だけでなく、国際映画賞（旧・外国語映画賞）部門にノミネートされるのは、アカデミー賞の歴史上初めてとなった。（リアルサウンド編集部）