欧米では本当に当たり前のことになった子供を育てるゲイファーザー、レズビアンマザー。自分の子か養子か、というプロセスに差はあれど、家庭を築くのにセクシュアリティは関係なくなっているのが国際標準。家父長制の伝統が強いアジアでは、まだまだという価値観ではあるけれど、本作の製作国・台湾はアジアで初めて同性婚を認め、マイノリティの生きやすい社会作りに取り組んでいる。 そんな台湾だからこそ生まれたのが、子供を欲しいと願うふた組の同性愛カップルのお話。家族のスタイルうんぬんではなく、子をもうける、という大仕事や、それを認められる国・イギリスでアジア人が生きる苦労など、性的マイノリティの家族観だけでない一歩先を行く問題を浮き彫りにする。