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日向坂46 佐々木久美と加藤史帆、グループにもたらす安定感 寄り添い時にふざけ合う“きくとしコンビ”

リアルサウンド

21/1/14(木) 6:00

 2020年も日向坂46の勢いは止まらなかった。そんな中、相変わらず1年を通じ、キャプテン・佐々木久美と加藤史帆の“きくとしコンビ”の安定感が光っていたように思う。

   佐々木久美の頭の回転の速さ、能力の高さ、バランスの良さは見事の一言に尽きる。明るくしっかり者で、現段階で替えのきかない日向坂46(就任当時はけやき坂46)の絶対的キャプテンというのは多くのおひさま(日向坂46ファンの呼称)が認識していることだろう。

 一方、加藤は喋るとへにょへにょ。しかしパフォーマンスへの向き合い方はストイックで、ABEMAにて配信された『ひなくり2020 ~おばけホテルと22人のサンタクロース』のリハーサル密着映像ではほかのメンバーが仕上がりに対し「順調です」とコメントする中、加藤は真剣なトーンで「舞台が複雑すぎてちょっと不安……実際に現場入ってみないと」と不安を口にしていた。常に目の前の課題に真剣に向き合う彼女の姿勢を垣間見た瞬間だったが、こういうふとした一言がグループのパフォーマンス力の向上にも繋がっているのだろう。

 2020年は新型コロナウイルスの感染拡大による影響で日向坂46のほとんどのライブがオンライン配信となったが、その中でも2人はグループを引っ張る存在として常に笑顔でカメラの前でパフォーマンスを繰り広げていた。コロナでの環境の変化や先の見えない状況の中で、良い意味で“いつも通りの姿”を示してくれたのは、どれだけのおひさまを元気づけたことか。  そんな佐々木久美と加藤はバラエティ番組での対応力の高さが光る。冠番組『日向坂で会いましょう』(テレビ東京)でMCを務める若林正恭(オードリー)は2人を指し「大人だから冗談が通じる」(『あちこちオードリー~春日の店あいてますよ?~』(テレビ東京)より)と発言していたが、そこには常に安定した力を発揮している2人に対する“信頼”という意味合いも込められているように感じる。

 表では徹底的にエンターテインメントを届ける姿勢を大切にし、舞台裏ではどうやったらグループを大きくしていけるかを真剣に考えている2人だからこそ波長が合うのだろう。そしてものすごいのが2人ともエンターテイナーとしての姿をデビュー以来、安定して続けていることだ。  アイドルとしてレッスンに追われ、雑誌の撮影があり、ファンとの交流があり、そんな中で番組収録もこなしている。しかし2人ともメディアの前に立つ時は常に明るくグループのモットーである「ハッピーオーラ」を体現し続けている。その“続けること”は時にしんどく感じることもあるだろう……しかし、2人は当たり前のように笑顔で仕事に取り組み、“楽しむことの大切さ”を伝えてくれているように思う。

 2020年は新型コロナウイルスの感染拡大で思うように活動が出来なかった。夢だった東京ドーム公演も延期になった。しかし日向坂46はグループとして大躍進を遂げた。その中でもグループの代表的存在な2人の貢献度は計り知れない。

 2人の名シーンとして思い出すのは、デビューシングル『キュン』のヒット祈願で120kmにおよぶ駅伝を行った時のこと。この時、アンカーを務めたのは佐々木久美と2期生の小坂菜緒だったが、小坂は途中疲労と緊張からか腹痛を起こしてしまった。その際、佐々木久美はキャプテンとして、先輩として弱音を一切吐かず、小坂に寄り添うように最後まで強くい続けた。そしてゴールすると、佐々木久美は地面へと座り込んでしまった。そんな時、加藤は即座に佐々木久美の元に駆け寄り「スゴいよ久美。あんた絶対に辛いのにムリしてたでしょ」と言葉を掛けた。

 そんな風に辛い時はお互いの心に寄り添い、ふざける時は一緒にふざける“きくとしコンビ”。この安定感抜群な2人がいる限り、2021年の日向坂46も躍進を続けることだろう。

■中山洋平
1983年生まれ。フリーランスの編集・ライター。ボウリング、洋服、ギター、サウナ好き。Twitter

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